「ヴォルカニック」新規について
※5月17日
DPの新規情報が出揃ったので、一部文章の追加・変更を行いました。
0.はじめに
どうも、東のマイサンです。
遂にこの時がやってきました…
デュエリストパック爆炎の決闘者編に『ヴォルカニック』の新規カードの収録が決定しました!!!!
どれも優秀な効果を持ちつつ、昔のカードも活かせる形に落としこんだ良い新規だと感じました。
今回はそんな新規カードを一通り解説していこうと思います。
まだ構築が固まっているわけでもなく、残りの新規1枚やアニメーションクロニクル2023収録のカードでまた色々変わってくるかもしれないので感想に近いものですが、良かったら見て行ってください。
1.モンスターカード
・「ヴォルカニック・エンペラー」
特殊召喚・効果モンスター
星8/炎属性/炎族/攻3100/守2400
このカードは通常召喚できない。
自分のフィールド(表側表示)・墓地から炎族モンスター3体か
「ブレイズ・キャノン」カード1枚を除外した場合のみ手札・墓地から特殊召喚できる。
自分は「ヴォルカニック・エンペラー」を1ターンに1度しか特殊召喚できない。
(1):この方法でこのカードが特殊召喚した時に発動できる。
除外状態の炎族モンスターの数×500ダメージを相手に与える。
その後、デッキから「ヴォルカニック」罠カード1枚を自分フィールドにセットできる。
(2):相手がモンスターを特殊召喚する度に相手に500ダメージを与える。
「ヴォルカニック・デビル」と双璧を成すことになる最上級モンスターです。
フィールド・墓地から炎族3体か「ブレイズ・キャノン」カード1枚を除外するという簡単な条件で手札・墓地から特殊召喚でき、その時に除外されている炎族×500のダメージを与えて「ヴォルカニック」罠のサーチを行います。
相手がモンスターを特殊召喚する度に500ダメージを与える永続効果も持っており、戦闘に関する効果の多い「デビル」に対して効果ダメージの「エンペラー」といった感じです。
自身の効果により大きなダメージを狙いたい場合は炎族モンスター3体を、永続効果とサーチに重きを置くなら「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」の発動コストとして墓地に送った「ブレイズ・キャノン」をコストにすると良いと思います。
サーチできるカードは「ヴォルカニック・インフェルノ」、「ヴォルカニック・チャージ」、「ヴォルカニック・エミッション」の3種類になります。
注意点として、効果ダメージが入らないとサーチができないので「ブレイズ・キャノン」カードをコストにして特殊召喚する場合は、「ヴォルカニック・リムファイア」を噛ませる等して別途除外されている炎族を作っておく必要があります。
永続効果による500ダメージも、自身の①や「ヴォルカニック・バックショット」等の効果ダメージと併用していくことで早急な対処を相手に強いる強力な効果です。
耐性は特に持ってないですし『ヴォルカニック』関連カードで付与することもできませんが、相手の妨害は展開数で受け切るタイプのデッキには途轍もなく刺さります。
総じて、効果ダメージや取り回しの良さを追求することで「デビル」と良い感じに差別化を図れている素晴らしいエースだと思います。
・「ヴォルカニック・トルーパー」
※転載可能なものがなかったので、カードイラストは省略します。
効果モンスター
星3/炎属性/炎族/攻1000/守1000
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードが召喚・特殊召喚した場合に発動できる。
デッキから「ヴォルカニック・トルーパー」以外の「ヴォルカニック」カード1枚を手札に加える。
(2):手札を1枚捨てて発動できる。
相手フィールドに「ボムトークン」(炎族・炎・星1・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
このトークンが破壊された時にそのコントローラーは500ダメージを受ける。
15年の時を経て真の姿を現した「ファイヤー・トルーパー」です。
召喚・特殊召喚された場合に「ヴォルカニック」カードを手札に加える効果と、手札を1枚捨てることで相手の場に「ボムトークン」を特殊召喚する効果を持ちます。
サーチ先としては「デビル」・「ヴォルカニック・クイーン」といったピンポイントで手札に加えたいカードや、ガン積みしていてもサーチできるならそれに越したことはない「ヴォルカニック・ロケット」や「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」、加えてそのまま自身の②で切れればおいしい「エンペラー」・「リムファイア」・「ヴォルカニック・バレット」など選り取り見取りです。
ボムトークンは炎属性・炎族・Lv3・1000/1000のステータスを持ったトークンで、これを相手の場に生み出すことで1ターン目から「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」や「ヴォルカニック・バックショット」の効果を使ったり、後攻1ターン目以降なら攻撃表示で場に出して戦闘ダメージを狙ったり、「デビル」の全体破壊効果に巻き込んで二重にダメージを与えるといった用途も増えます。(「デビル」の効果発動には相手モンスターを破壊して墓地に送る必要があるため、戦闘破壊の的にすることは不可能なので注意です)
サーチ効果で戦況に応じたカードを呼び出し、トークン生成によってそれらの活躍の下準備を行う姿は正に歴戦の傭兵です。
因みにガチ対戦で考えるなら、トークン生成効果は「群雄割拠」で相手を縛る札としたり「拮抗勝負」で相手の場を全て消し飛ばすといった使い方もできます(どちらの場合も自分の場にモンスターを残さない「ファイヤー・エジェクション」の方が有効ではありますが)。エグいね!
・「ヴォルカニック・リムファイア」
効果モンスター
星1/炎属性/炎族/攻 300/守 0
(1):このカードが墓地へ送られた場合、以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか適用できない)。
●墓地のこのカードを除外し、デッキから「ヴォルカニック・リムファイア」以外の「ヴォルカニック」モンスター1体を墓地へ送る。
●自分のフィールド(表側表示)・墓地から「ブレイズ・キャノン」カード1枚を除外し、
手札・デッキから「ブレイズ・キャノン」永続魔法・永続罠カード1枚を自分フィールドに表側表示で置く。
新しく全国の傭兵に配備された「ブレイズ・キャノン」専用弾です。
墓地に送られた場合に自身を除外することでデッキから「ヴォルカニック」を墓地に送るか、「ブレイズ・キャノン」カードを手札・フィールド・墓地から除外することで新しい「ブレイズ・キャノン」カードを表側で置くことができます。
まず「ヴォルカニック」を墓地に送る方については、本来はLv1しか墓地に送れない「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」で実質的に「エンペラー」や「ヴォルカニック・カウンター」を墓地に送ったり、前述の通り炎族ではなく「ブレイズ・キャノン」カードを除外して「エンペラー」を出した場合にも効果を使用できる等、特に「エンペラー」の補助として優秀な効果となっています。
そして「ブレイズ・キャノン」カードを表で置く方については、大昔から『ヴォルカニック』使いが欲しい欲しいと言い続けていた効果です。
「デビル」を出すのに必要だが発動が難しかったり罠なので1ターン待つ必要があった「ブレイズ・キャノン・トライデント」や「ブレイズ・キャノン・マガジン」、「トライデント」と違いデッキから墓地に送れるものの「ブレイズ・キャノン」を複数枚積むのも…といった部分は否めない「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」を直接場に出すことができます。
どちらも『ヴォルカニック』の潤滑油として非常に優秀な効果を持っており、これが現代兵器か…という気持ちです。
2.魔法カード
・「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」
永続魔法
手札・デッキ・フィールド(表側表示)から「ブレイズ・キャノン」1枚を墓地へ送ってこのカードを発動できる。
(1):「ヴォルカニック・ブレイズ・キャノン」は自分フィールドに1枚しか表側表示で存在できない。
(2):1ターンに1度、自分メインフェイズに発動できる。
手札から「ヴォルカニック」モンスター1体を特殊召喚する。
(3):1ターンに1度、相手フィールドの表側表示モンスター1体を対象として発動できる。
デッキから炎族・レベル1モンスター1体を墓地へ送り、対象のモンスターを破壊する。
遂にオブライエンのガンディスクがブレイズ・キャノンと化しました。
手札・フィールド・デッキから「ブレイズ・キャノン」を墓地に送って発動するという発動条件と、手札から「ヴォルカニック」モンスターを特殊召喚する、デッキからLv1炎族を墓地に送って相手モンスターを1体破壊するという2種類の起動効果を持ちます。
「ヴォルカニック」と「ブレイズ・キャノン」の2つのカテゴリーに含まれているカードで「トルーパー」と「ヴォルカニック・ロケット」のどちらでもサーチが可能です。
手札から「ヴォルカニック」を特殊召喚する効果は展開力が0と言っても過言ではない純粋な『ヴォルカニック』にとって非常にありがたい効果で、「トルーパー」と「ロケット」は勿論「リムファイア」や「バレット」をフィールド経由で墓地に送るために出したり、上級モンスターの「ヴォルカニック・ハンマー」の採用も許容してくれたりあらゆる場面で頼りになります。
デッキからLv1炎族を墓地に送って相手モンスターを1体破壊する効果については、相手の盤面を処理しながら「リムファイア」と「バレット」を墓地に送ることでアドバンテージも稼げる化け物効果です。
実はどちらの効果も名称ターン1がないので、「リムファイア」によって1枚目を除外して2枚目を置くことで2回効果を使うこともできます。
相手モンスターを2体破壊したうえで手札から「ヴォルカニック」2体を吐けるので、かなり実用的なテクニックかと思います。
難点はやはり手札から発動するためにはその数だけ「ブレイズ・キャノン」を用意しておかなければならないところで、「リムファイア」によって発動を介さず置くこともできますが3枚入れるなら「ブレイズ・キャノン」も2枚ほど欲しいかな?といった感じです。
「ブレイズ・キャノン」をコストに発動する新ブレイズ・キャノンを出すことによって、「トライデント」が採用できなくなっても「ブレイズ・キャノンを〇〇に移行!」という発動文句を言わせてくれるところに涙を禁じ得ないです。
・「ファイヤー・エジェクション」
通常魔法
このカード名のカードは1ターンに1枚しか発動できない。
(1):デッキから炎族モンスター1体を墓地へ送る。
この効果で「ヴォルカニック」モンスターを墓地へ送った場合、さらに以下の効果から1つを選んで適用できる。
●そのレベル×100ダメージを相手に与える。
●相手フィールドに「ボムトークン」(炎族・炎・星1・攻/守1000)1体を特殊召喚する。
このトークンが破壊された時にそのコントローラーは500ダメージを受ける。
友情出演、「E・HEROバーストレディ」。
炎族専用の「おろかな埋葬」で、墓地に送ったのが「ヴォルカニック」なら更にそのレベル×100のダメージを与えるか相手の場に「ボムトークン」を生み出します。
『ヴォルカニック』的には「エンペラー」、「カウンター」、「リムファイア」、「バレット」の4種類が筆頭候補になるでしょうか。
蘇生カードを持っていれば「ロケット」や「トルーパー」を墓地に送るのもいいですね。
「ヴォルカニック」を墓地に送ることで発揮できる追加効果については、基本的に「ボムトークン」の生成が優先されると思います。
運用方法は「トルーパー」の項で説明しましたが、こっちは魔法カードで他のカードを残さないのでロックカードや「拮抗勝負」とのシナジーはより強烈です。
勿論効果ダメージを与える方も「エンペラー」や「デビル」等の高レベル炎族ならば引導火力になり得るので持ってて損はない選択肢です。
現状サーチ手段とかはないので素引き札ではありますが、2~3枚くらい入れていいと思います。(どういうコンセプトかにもよりますが)
永続罠
このカード名の(1)(2)の効果はそれぞれ1ターンに1度しか使用できない。
(1):相手がフィールドのモンスターの効果を発動した時、
自分の墓地から炎族モンスター1体を除外して発動できる。
相手に500ダメージを与える。
「ヴォルカニック」モンスターを除外して発動した場合、さらに発動した効果を無効にできる。
(2):相手エンドフェイズに、自分の墓地・除外状態の「ヴォルカニック」モンスターを2体まで対象として発動できる。
そのモンスターを好きな順番でデッキの下に戻す。
「デビル」の召喚演出(十代戦の想像、リンクス)でお馴染みの火山を背景にした「エンペラー」がカッコいいです。
相手フィールドのモンスター効果の発動にチェーンする形で発動し、炎族を墓地から除外して500ダメージを与えつつそれが「ヴォルカニック」ならその効果を無効にする効果と、相手エンドフェイズに墓地・除外から「ヴォルカニック」モンスターを2体までデッキに戻せる効果を持ちます。
「エンペラー」のサーチ先としてシンプルに使いやすい効果で、自陣の防衛をこなしつつエンドフェイズに「リムファイア」や「バレット」をデッキに帰すことで次の自分ターンのアドバンテージ獲得につなげることができます。
永続罠なのでピンでいいのも偉いですね。
・「ヴォルカニック・エミッション」
※転載可能なものがなかったので、カードイラストは省略します。
通常罠
(1):以下の効果から1つを選択して発動できる
(このカード名の以下の効果はそれぞれ1ターンに1度しか選択できない)。
●デッキから「ヴォルカニック」モンスター1体を選び、手札に加えるか召喚条件を無視して特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターはエンドフェイズに手札に戻る。
●フィールドの炎族モンスター1体を対象として発動できる。
そのモンスターの元々の攻撃力分のダメージを相手に与える。
自分フィールドのモンスターを対象として発動した場合、この効果で与えるダメージは半分になる。
「デビル」と「クイーン」の合体攻撃という存在しない記憶が溢れ出したイラストが目を引くDPのラスト1枠です。
このミッション、やり遂げて見せる!という意気込みを感じますね。
引っ張られたこともあり非常に強力で、「ヴォルカニック」モンスターのサーチor召喚条件を無視したリクルートかフィールドの炎族の攻撃力を参照したバーンを与える効果のどちらかを選択できます。
まず前半の効果ですが、とにかくできることが多いです。
列挙すると以下のようになります。
・相手のバトルフェイズに合わせて「デビル」を出して戦闘を強制し、全滅させる
・相手の展開前に「エンペラー」を出して、相手の展開を抑制する
・相手エンドフェイズに「ロケット」や「トルーパー」を出してサーチを行い、手札に戻ったそれらを自分ターンで再度召喚して2回効果を使う
・「バックショット」を加えて「マガジン」で発射する
特に2つ目に挙げた戦法はこのカードが「エンペラー」によるサーチに対応していることもあり、「エンペラー」×2で相手の特殊召喚の度に1000ダメージを与えるという、大量展開に主眼を置いたデッキとしては地獄のような状況に持っていきやすいです。
次に後半の効果ですが、炎族の打点を参照するバーンというものの自分の場を参照する場合ダメージが半減するのでフルスペックを発揮するには少し下準備が必要です。(「エンペラー」を対象として1550ダメージでも十分強いですが)
活躍するのは勿論、相手の場に特殊召喚できる「ヴォルカニック・クイーン」です。イラスト通りですね。
相手の厄介なモンスターを排除しつつ次の相手ターンに2500ダメージを与えてのフィニッシュを決めていきたいところです。
…というわけで非常に強力な1枚なのですが、個人的に一番おぉ~って思ったのは効果に隠されたフレーバーについてです。
まず前半の効果は奇襲的に出して一番強いのが攻撃を強要する「デビル」で、後半の効果で大きなバーンを与えられるのは相手の場に出せる「クイーン」なのは分かると思います。イラストに写っているのもその2体ですしね。
更に「デビル」と「クイーン」は遊戯王GXにおけるオブライエンVSミスターTのデュエルでオブライエンの両親(通称ダディとマミィ)の象徴として表現されたモンスターです。
そして「ヴォルカニック・エミッション」はそんな「デビル」を活かす(生かす)効果か「クイーン」を活かす(生かす)効果のどちらかを"選択する"効果なんですよね。
まさに前述のデュエルにて「選択されなかった者」からのミスターTによる精神攻撃で暴かれた、自動車事故に遭った際に自分を養う能力の高いダディを助けることを選択してしまった(マミィは意識を取り戻したダディが助けたので最終的には全員無事です)というオブライエンのトラウマを想起させます。(フィニッシュが決めきれる状況でもなければ前半の「デビル」を活かす効果を選択した方が概ね強いのも良いですね)
………だがここで終わらないのが凄いところ!
テキストをよく読むとこのカードの発動に名称ターン1の制限はなく(その代わり同じ効果は1回しか使えません)2枚あれば両方の効果を"選択する"ことができるんです。
つまり「デビル」も「クイーン」も両方を活かす(生かす)ことができるというわけです。
幼いオブライエンは無力でした、聡明な判断力だけがどちらかを"選択する"しかないという非常な現実を突きつけていました。
しかし傭兵として逞しく成長した今のオブライエンなら、"選択する"必要はない!どちらも掴み取ることができる!
そんなクソデケェ感情が込められた最高の1枚だと思います。
本当にありがとうございます。
4.おわりに
色んな『ヴォルカニック』を組むことができる強力かつ非常に理解度の高い新規群で、全国の傭兵も成仏できたかと思います。
私自身5月27日が楽しみで仕方ありません。
新規発表の朝に本ブログで『6軸ヴォルカニック』についての記事を投稿し、こちらについても新規効果かたくさんの人の目に留まったようで嬉しい限りでした。
(まぁ『ヴォルカニック』の記事としてはもはやほぼ意味ないのですが…)
あとはアニメーションクロニクル2023で「ヴォルカニック・マイン」あたりが収録されることが望みでしょうか。
オブライエンの使用カードではないですが「篝火」(鮎川先生が使った炎族版「増援」)なんかが来てくれても助かりますね。
というところで今回は締めさせていただこうと思います。これから『ヴォルカニック』を組もうと考えている人の参考に多少なりともなったなら嬉しいです。
こんな感想文を最後まで読んでいただきありがとうございました。
6軸ヴォルカニックについて
0.はじめに
お久しぶりです。東のマイサンです。
しっかり腰を据えて執筆するタイミングが中々なく、一年以上更新がないままとなっており申し訳ありません。
ところで先日、5月27日発売予定のデュエリストパック爆炎の決闘者編の収録カードについての情報が遂に出ました。
残念ながら第一報に『ヴォルカニック』の名前はありませんでしたが、珍しくSoulburnerにアリトと素直なメンツを選出しているなと思いました。
今回は残り一枠に『ヴォルカニック』が入れますように…という祈願も兼ねて、現在私がフリー対戦で使用している『ヴォルカニック』について解説しようと思います。
新規が出たら必要なくなる情報ではありますが、非常にバランスの良いデッキになっていると自負しておりますので、良かったらご参考までに見ていってください。
1.デッキレシピ
2.基本プラン
「ブレイズ・キャノン・マガジン」の効果により「ヴォルカニック・バックショット」を放って牽制しつつ、墓地に送った「バックショット」を使いまわしてバーンダメージを与えていくことがコンセプトになっています。
そのためにもまずはレベル6モンスター2体で「永遠の淑女ベアトリーチェ」のエクシーズ召喚を目指します。
「ベアトリーチェ」は自分・相手ターンで2回効果を使えるため、「マガジン」に併せて「剣神官ムドラ」・「宿神像ケルドウ」を墓地に送ることができます。
「バックショット」は相手モンスターを全て破壊しつつ1500ダメージを与えられる非常に強力な効果を持ちますが、墓地で発動するモンスター効果であるため「墓穴の指名者」に妨害される点が明確な弱点です。
特に「墓穴」により「バックショット」が除外されてしまうと、「天輪の双星導士」による展開等にも支障をきたすため、ただ無効にされるよりも一層厳しい状況に追い込まれてしまいます。
そこで「ムドラ」・「ケルドウ」を一緒に落としておくことで、「墓穴」への対処を行います。
「墓穴」を使われなかったとして、更にもう一度「マガジン」による「バックショット」の発射を行うことができるようになるので無駄がありません。
相手の展開をいなして再度自分のターンを迎えられたら、「驀進装甲ライノセイバー」や「天輪」によって「バックショット」を蘇生して次の展開に繋げ、バーンダメージを蓄積していきます。
「ライノセイバー」から8000近くのバーンダメージを与える展開がありますが、詳細は後述します。
以前に紹介した『ヴォルカニック』も「ベアトリーチェ」の成立を目指すことを第一目標にしていましたが、あちらは可能な限りアドバンテージを稼いでいくこと、また展開にチューナーを多く取り入れることで2ターン目の「ライノセイバー」を出しやすくすることを重視していました。
展開が通った場合のリターンは大きいのですが、ルートが限定的であるため誘発受けが悪く、特に「増殖するG」や「原始生命態ニビル」に関しては対処不能な点が大きな弱点でした。
そこで今回は「ベアトリーチェ」のエクシーズを素直に特殊召喚しやすいLv6を中心に行うことで、これらを含む誘発にアドバンテージを取らせない動きを心掛けています。
この構築は後手となった場合でも有効で、それぞれの動きを独立させることで多角的な展開が可能なため、〇〇が無効にされたから終わり…という状況が回避しやすくなっています。
その分アドバンテージ獲得能力が低くジリ貧になりやすいという弱点がありますが、何もできなくて沈むよりは良いかなと思います。
3.採用カード解説(メインデッキ)
■「ヴォルカニック・バックショット」関連
・「ヴォルカニック・バックショット」
本デッキのコンセプトであり、現状『ヴォルカニック』が『ヴォルカニック』らしくあるための最後の牙城でもあります。
全体破壊効果は出張で使われていたこともある強力な効果ですが、墓地に送られると500ダメージを与えるという効果も実は舐められません。
この効果の凄いところはターン内の発動制限がないうえにどこから墓地に送られても効果を発動できる点で、一度「マガジン」により墓地に送った後は蘇生して素材にすることを繰り返してその分だけダメージを与えることができます。
これに「重爆撃禽ボム・フェネクス」や「花衛札-雨四光」のバーンダメージを重ねてライフを削っていくことで、バーン主体のビートバーンだった所謂『ヴォルカニックバーンデッキ』っぽい動きが可能になります。
・「ブレイズ・キャノン・マガジン」
「バックショット」の発射装置です。
メインフェイズにしか使えないのは玉に瑕ですが、それ以上に今はターン内の発動制限がないメリットが大きいです。
最初の「ベアトリーチェ」の効果によりこのカードと「ムドラ」・「ケルドウ」を墓地に送りますが、「おろかな副葬」を引いていたり手札・フィールドからこのカードをコストとして墓地に送ったりすることで「マガジン」が2枚使える場合、「ムドラ」・「ケルドウ」の効果によって「バックショット」3体をデッキに戻し、もう一度続けて全体破壊効果が使えるようになります。
・おろかな副葬
今回は完全に「マガジン」専用機です。
「ベアトリーチェ」にプラスしてこのカードが引けていれば「バックショット」の二連射が可能になります。
要らない時は「マジシャンズ・ソウルズ」でドローに変えましょう。
■「マジシャンズ・ソウルズ」関連
・「イリュージョン・オブ・カオス」
手札発動で「ソウルズ」か「幻想の見習い魔導師」(一応「ブラック・マジシャン・ガール」も)を手札に加えつつ手札を1枚デッキに戻す効果を持ちます。
手札を1枚デッキに戻せるというのが大きく、「マガジン」発射の際に手札にある分だけロスとなる「バックショット」や最悪展開がストップする可能性もある「バスター・ビースト」、「バスター・モード」を有効札に変えられるのが非常に大きいです。
これ1枚でLv6特殊召喚(2パターン)、Lv1特殊召喚、手札を切るといった動きを使い分けられるので、その場に応じた最適解を出力しやすい優秀なカードです。
儀式召喚はしません。
・「ブラック・マジシャン・ガール」
「ソウルズ」で特殊召喚することでLv6供給になります。
あと攻撃名が「ブラック・バーニング」なのでちょっと炎っぽさがあります。
・「幻想の見習い魔導師」
「マジシャンズ・ソウルズ」と同じくLv6供給になりますが、こちらは手札を切れるので「マガジン」や「ムドラ」・「ケルドウ」を抱えている場合に持ってきます。
・「マジシャンズ・ソウルズ」
Lv1とLv6を使い分けられて召喚権も食わない夢のカードです。
初動では「ブラマジガール」になって「ベアトリーチェ」の素材とし、2ターン目以降は自分を出して「マガジン」や「儀式の準備」をドローに変えつつ「天輪」等の素材とします。
・「宣告者の神巫」
「虹光の宣告者」を落として「イリュカ」を加えつつ自身もLv6になれます。(しかもチューナー)
「イリュカ」を既に持っている場合は「ムドラ」・「ケルドウ」に落とすカードを切り替えられるため、無駄のないカードです。
・「儀式の準備」
「イリュカ」を加えます。
要らない場合は「ソウルズ」でドローに変えましょう。
■「ビーステッド」
・「深淵の獣ルベリオン」
Lv6「ビーステッド」(というか基本は「深淵の獣マグナムート」)のサーチ手段です。
・「深淵の獣マグナムート」
説明するまでもないとは思いますが「ビーステッド」は共通効果で自分・相手ターン(相手にモンスターがいれば)に墓地の光・闇を除外して特殊召喚ができるLv6のモンスター群です。
「ベアトリーチェ」の素材になるのは勿論、一部のデッキに対する誘発妨害にもなります。
「マグナムート」はエンドフェイズに新たな「ビーステッド」を加えられるため、このデッキでも一番優秀です。
・「深淵の獣ドルイドヴルム」
「ビーステッド」の共通効果に加えて、墓地に送られた場合に相手モンスターを墓地に送ることができます。
相手ターンでは受動的な発動になりますが、「バックショット」が対象を取らずに破壊する効果を持つため、墓地送り効果は相性補完として優秀です。
・「深淵の獣バルドレイク」
「ビーステッド」の共通効果に加えて、相手が儀式・融合・S・X・Lを特殊召喚した際に光・闇モンスターをコストにそのモンスターを除外できます。
「マグナムート」を絡めて「ベアトリーチェ」の展開をした場合、丁度このカードとリリースしても問題ない光・闇が揃うので相手の展開を削ぎ易いです。
■「サイキック・リフレクター」関連
・「サイキック・リフレクター」
Lv6~9のシンクロを使い分けられる脅威のモンスターです。
「バスター・モード」を素引きしてしまうと、別途「バスビ」を落とす手段を用意しなければ効果が使えないという弱点がありますが、「イリュカ」がいるので心配無用です。
何なら1体目の「リフレクター」によって加えていた「バスター・モード」を「イリュカ」で戻せば、2体目の「リフレクター」でもサーチ効果が使えます。
「ライノセイバー」に単騎で繋がるカードなので、他のカードで「ベアトリーチェ」のエクシーズが事足りる場合は温存しましょう。
・「バスター・ビースト」
引くと1枚ディスアドです。
・「バスター・モード」
引くと「リフレクター」の効果が使えません。
前述の通り「イリュカ」でデッキに返しましょう。
一応墓地に落ちた場合も「ムドラ」・「ケルドウ」でデッキに戻せます。
・「緊急テレポート」
召喚権を使わずに「リフレクター」を出せて弱いわけないですね。
■イシズモンスター
・剣神官ムドラ
このカードと下記の「ケルドウ」は自分・相手ターンにフィールド・墓地から除外することで、墓地のカード3枚をデッキに戻す効果を持ちます。
環境的には相手の墓地利用を封じる使い方の方が主流かと思いますが、このデッキでは自分のカードをデッキに戻す手段としての活用がメインです。
既に説明している通り、「バックショット」への「墓穴」を回避しつつ再装填する動きは非常に強力です。
固有効果は一応「ケルドウ」と一緒に引いた場合は使えますが、私はまだ使ったことがありません。
・宿神像ケルドウ
「ムドラ」と同じ効果を持ちます。
ステータスの関係で「ムドラ」よりも若干優秀です。(「スモール・ワールド」的に)
■その他のモンスター
・倶利伽羅天童
ドラゴンと女性…相手モンスターをリリース…明らかに「ヴォルカニック・クイーン」を意識したモンスターであることは間違いないでしょう。
1体リリースでも3000打点かつリリースした(恐らく強力な)相手モンスターを蘇生できるので使い勝手はかなり良いです。
「スモール・ワールド」の経由先としての採用が始まりだったのですが、かなり使い勝手の良いカードだと感じています。
■その他の魔法カード
・「禁じられた一滴」
デッキ内に何かしらは入れておきたいチェーンを許さない無効札です。
「マガジン」や「ムドラ」・「ケルドウ」を切れる点、打点半分により「ライノセイバー」の攻撃を通しやすい点、妨害にも使える点が優秀です。
ただ何度も言う通り手札が枯れやすいデッキなので、可能な限り使わずに温存する必要もあります。
・「スモール・ワールド」
1ターン目には「神巫」、2ターン目以降は「リフレクター」が欲しいデッキなので主にこの2枚を加えていきます。(持っているなら次点で「マグナムート」を加えることが多いです)
「ブラマジガール」、「バスビ」は除外してしまうとその後の展開に支障をきたすので使わなきゃもうダメとかじゃない限り使いません。
「バックショット」もコンセプトが崩壊するので勝ちが確定するわけでもなければやめましょう。
「神巫」へのアクセスは以下のルートです。
①「イリュカ」、「見習い魔導師」、「ビーステッド」→(闇)→「リフレクター」→(守備300)→「神巫」
②「ソウルズ」、「リフレクター」→(Lv1)→「倶利伽羅天童」→(天使)→「神巫」
③「ケルドウ」→(天使)→「倶利伽羅天童」→(天使)→「神巫」
※「ケルドウ」と「倶利伽羅天童」が逆でも可
「リフレクター」へのアクセスは以下のルートです。
①「イリュカ」、「見習い魔導師」、「ビーステッド」→(闇)→魔法使い族グループとドラゴン族グループをチェンジ→(闇)→「リフレクター」
②「神巫」→(天使)→「倶利伽羅天童」→(Lv1)→「リフレクター」
③「ソウルズ」→(Lv1)→「倶利伽羅天童」→(Lv1)→「リフレクター」
④「ケルドウ」→(天使)→「倶利伽羅天童」、「神巫」→(Lv1、守備300)→「リフレクター」
4.採用カード解説(エクストラデッキ)
・「重爆撃禽ボム・フェネクス」
「プロキシー・F・マジシャン」により「バックショット」と「武力の軍奏」で融合召喚します。
後述しますが、セットで「天輪」も出せることが多いので自分フィールドのカウントだけでかなりの大ダメージを狙えます。
・「レッド・デーモンズ・ドラゴン・スカーライト」
モンスターを複数体破壊し、その数×500のダメージを相手に与えるので「ヴォルカニック・デビル」に違いありません。
シンプルに強力な効果かつ、「リフレクター」1枚から出せるので消耗し切っていてもワンチャンを掴める最後の砦です。
・「花衛札-雨四光」
「天輪」により「バックショット」を3体蘇生することでシンクロ召喚できます。
相手のドローフェイズに1500ダメージを与える正に生きた「ドロー・ボム」(オブライエン使用の未OCGカード)。
カオスMAX耐性持ちでもあり、バーンダメージを回避するのは困難です。
・「PSYフレーム・ロードΩ」
除外されている「マガジン」及び「ムドラ」・「ケルドウ」を墓地に戻すことで理論上永遠に「バックショット」を放つことができます。
まぁそんなにデュエルがそんなに長続きすることはありませんが、相手の手札を削りつつ安全圏に退避できるので1回分は稼げるかなって感じです。
・「ブラック・ローズ・ドラゴン」
「バックショット」による全体破壊を主軸にカードを採用している都合上、罠カードを主体としたデッキには分が悪いため、隙あらば全破壊を狙っていきます。
・「驀進装甲ライノセイバー」
このデッキの第二の主役とも言えるカードです。
このカードのシンクロ召喚、他でモンスター1体、手札に「ソウルズ」(、「神巫」+「ソウルズ」で出す場合は墓地に「リフレクター」がいること)の条件で以下の展開ができます。
①「ライノセイバー」を「バックショット」×3と「リフレクター」に分解
②「バックショット」と「リフレクター」で「武力の軍奏」を出し、「リフレクター」を蘇生 500ダメージ
③「バックショット」とモンスター1体で「プロキシーF」を出し、「バックショット」と「武力」で「ボムフェネ」を出す 1000ダメージ
④「ソウルズ」を出し(既に自身の効果で出している場合は「プロキシーF」の効果を使う)、「リフレクター」と「天輪」を作る
⑤「天輪」で「バックショット」3体を出し、「ボムフェネ」効果でダメージ 最低1800ダメージ
⑥「天輪」と「バックショット」3体で「雨四光」を出す 1500ダメージ
⑦「雨四光」の効果を相手ドローで使う 1500ダメージ
「マガジン」で最初に「バックショット」を墓地に送った時点で1500ダメージが入っているので、上記の展開で最低7800のダメージを叩き出せ、相手フィールドに1枚でもカードがあるか、自分の場に出せるカードが1枚でもあれば戦闘ダメージを1も与えることなく決着をつけられます。
・「スターダスト・チャージ・ウォリアー」
初動で「リフレクター」をLv6として運用する場合にシンクロ召喚します。
「バスビ」を直接Lv6にしても良いのですが、手札が増えないデッキなので1枚ドローの重要度が高く、一枠割く価値はあります。
・「彼岸の詩人ウェルギリウス」
「ベアトリーチェ」が破壊された時に出します。
バウンス効果はコストが指定されているため使えませんが、残れば新たなLv6素材、破壊されても1枚ドローを残せます。
・「虹光の宣告者」
「神巫」で落としてLv6にしつつ「イリュカ」を加えます。
・「武力の軍奏」
「ライノセイバー」による分解後、頭数を減らさずに「ボムフェネ」用の機械族を供給できます。
「エレクトロ軍曹」の友達です、多分。
・「天輪の双星導士」
今まで特殊召喚したバックショットの数を覚えているのか…?と言うことでお馴染みのカードです。
このカードで釣った「バックショット」で「雨四光」を作るだけで3000ダメージが入ります。
効果発動後はシンクロしかできないことだけ注意が必要です。
・「永遠の淑女ベアトリーチェ」
このカードを出すことがこのデッキの1ターン目の最大展開と言ってもいいほどの重要カードです。
往復1ターンで2枚落とせるのがやはり優秀で、このデッキの根幹を成しています。
「マガジン」の効果発動にチェーンがなければチェーンして「ムドラ」・「ケルドウ」を落とし、「灰流うらら」がチェーンされたら2枚目の「マガジン」を落とすことで「うらら」と「墓穴」の両方に対応できます。(セットで投げられたらもうしょうがないですが)
絶妙な守備力も評価点で、「ウェルギリウス」の特殊召喚と併せて壁としての役割も持てます。
・「セイクリッド・トレミスM7」
効果破壊できない相手モンスターの処理、「リフレクター」のサルベージが主な仕事です。
余裕があれば拾いたいカードを「ベアトリーチェ」で落とすのも視野に入ります。
・「プロキシー・F・マジシャン」
「ボムフェネ」を融合するためのカードです。
融合した時に手札から攻撃力1000以下のモンスターを出せるので、「神巫」+「ソウルズ」での「ライノセイバー」から展開に入った場合でも手札に「ソウルズ」があれば出して展開を完遂できます。
5.総評
如何だったでしょうか?
相手のデッキレベルが分からないフリー対戦である程度幅広いデッキと良い具合に撃ち合えることを意識して構築し(特に誘発の有無、先手後手での勝率のブレを抑える)、実際に1年近く内外で使って想定していた通りにはできたかなと思います。
6.最後に
このデッキは「バックショット」のフル活用に主眼を置いた『ヴォルカニック』デッキではありますが、『オブライエン』デッキではありません。
やっぱり「ヴォルカニック・デビル」が使いたいんじゃ…
と言うわけで爆炎のデュエリスト編最後の一枠、本当に頼みます!!!
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
追記
『ヴォルカニック』に新規来ました!!!!
最高!!!ありがとう!!!
獣族主軸スクラップデッキについて(1103ゲートボール)
01.はじめに
皆さん新年あけましておめでとうございます。
ここ1年特に紹介するほどのデッキもなかったので長らく冬眠状態になっていました。
(ラッシュデュエルばかりしていたというのもあるけど)
年も明けましたし1本くらい投稿したいなぁと思っていたところ、先日カイザさん(@kaixa913xxx)主催の川崎新年会2022(かもめ亭ルールの1103ゲートボール形式)にて優勝という成績を収めることができたので、そこで使用した獣族主体の【スクラップ】について執筆することにしました。
普段から1103ゲートボールを頻繁にプレイしているというわけではなく、1103当時としても【スクラップ】を使ってはいたものの友人間の対戦であり、環境への理解は全く足りていない若輩者の駄文ではありますが、良かったら見ていってくれると嬉しいです。
02.レシピ、プランの選択について
早速ですが、レシピは下記のようになっております。
【スクラップ】と言えば「スクラップ・エリア」による高いチューナー確保能力に注目し、「サイバー・ドラゴン」や「墓守の偵察者」などの特殊召喚が可能だったり場持ちの良いモンスター、「ライオウ」や「魔導戦士ブレイカー」などの汎用性の高いレベル4モンスターを中心に採用して積極的に「スクラップ・ドラゴン」をシンクロ召喚していくタイプが一般的だったかと思います。
「スクラップ・ドラゴン」は2800という1103環境においては殴り負けが基本的にない高打点、前も後ろもOKな万能破壊、破壊されても後続を残せるという非常に強力なモンスターであり、主軸として申し分ない性能をしていますので順当なプランだと思いますし、私も当時はそういったタイプで使用していました。
しかし1103ゲートボールという環境を知り、再び対戦を重ねていくうちに上記のタイプの弱点が気になり始めました。
弱点というのはズバリ「スクラップ」モンスターの打点の低さです。
「スクラップ」モンスターは主軸となるモンスターの打点が1700と1600であり、直接攻撃に加わるなら中々優秀な火力になるものの、相手のアタッカーと戦闘になった場合は基本的に撃ち負ける程度の数値しかありません。
戦闘で相手にプレッシャーを掛けられないとなると、勝つためにはこちらから仕掛けていくしかないですが、そうなると展開に必ず召喚権を使用するため潰しどころが見極めやすいという【スクラップ】の構成上避けられない問題点が重くのしかかります。
そこで考えたのが「スクラップ・ドラゴン」の早期着地は切り、「幻獣の角」の採用により各種下級モンスターでも相手に一定のプレッシャーをかけられるようにしたのが今回の構築になります。
03.「幻獣の角」の採用により生まれるゲームメイク
「幻獣の角」は獣族及び獣戦士族にのみ装備可能な罠装備カードで、800のパンプと装備モンスターが相手モンスターを戦闘破壊し墓地に送った場合の1ドロー効果を持ちます。
これを装備することで「スクラップ・キマイラ」と「スクラップ・ビースト」という触る機会の多いモンスター2体の攻撃力は2500と2400となり、最上級モンスターの打点ラインにやや届かないくらいの数値となります。
まぁ装備モンスターを失ったらそのモンスターと装備カードの分で二重にディスアドバンテージを負う装備カードを使用している以上その程度は当たり前ではありますが、【スクラップ】に採用する「幻獣の角」は「スクラップ・スコール」との優れた相性補完や「幻獣の角」の効果そのものによりそういった不利益がかなり少ないです。
【スクラップ】の基本戦術として「スクラップ・ビースト」に対して「スクラップ・スコール」を発動し、「スクラップ・キマイラ」を墓地に送りつつ「スクラップ・ビースト」を破壊することで「スクラップ・キマイラ」をサルベージするという動きがあります。
この動きはカードの総数を減らさずに墓地に「スクラップ・ビースト」、手札に「スクラップ・キマイラ」という状態を作ることができるので非常に強力な動きといえます。
そのため【スクラップ】は「スクラップ・スコール」の対象にできるように攻撃力の低い「スクラップ・ビースト」も基本的に攻撃表示で召喚します。
そしてこの「スクラップ・ビースト」+「スクラップ・スコール」という構えは「幻獣の角」が存在しない場合、相手にとっては攻撃に全く裏目がない状態です。(攻撃が通るならよし、「スクラップ・スコール」で逃げられても直接攻撃になるだけなので)
「スクラップ・スコール」があるならば直接攻撃を食らうものの次ターンの準備はできるのでまぁいいか、となりますがなかった場合が問題です。
戦闘破壊によりディスアドバンテージを負い、次のターンの切り返しも他の手札次第となります。
しかしここに「幻獣の角」が採用されていると状況は一変し、相手モンスターを逆に戦闘破壊し効果により1枚ドロー、シンクロ召喚しなくても十分強力なモンスターが場に残ります。
相手が「幻獣の角」の存在を意識して攻撃をしなかった場合、本来は戦闘破壊により-1だったところが何も起こらず0となっているので、それはそれで良いと言えます。
このように「スクラップ・スコール」は「スクラップ」モンスターの打点不足も相まって戦闘破壊を誘発しやすいカードですが、「幻獣の角」によりそれを逆手に取れます。
逆に「幻獣の角」はダメージステップに発動可能でチェーンしての対処が非常に困難なカードであり、装備対象となるモンスターの事前の破壊が現実的な対処手段となるので、効果破壊を誘発しやすいカードと言えます。
しかし装備対象候補の効果破壊による対処は「スクラップ・スコール」によるサクリファイスエスケープの可能性が咎めます。
このように「スクラップ・スコール」と「幻獣の角」はお互いがお互いの誘発する状況へのカウンターとして成立しており、優れた相性補完ができています。
また、装備カードは装備した後も装備モンスターが除去された場合に一気に複数のカードを失うため本来は装備後も除去が痛いです。
しかし「幻獣の角」は発動が通って相手モンスターを戦闘破壊した時点で相手モンスターの戦闘破壊と効果による1ドローが、その後に破壊された場合の-2を相殺しているので、これもそこまで気になりません。
これは「スクラップ・ドラゴン」成立のため、自発的に「スクラップ・スコール」の対象とした場合も同様です。
04.「スクラップ」以外の獣族モンスターの採用について
上記の通り非常に【スクラップ】と相性の良い「幻獣の角」ですが、当然「スクラップ」モンスターだけでは装備対象が少ないので、そのほかにも装備できるモンスターの採用が必要になります。
今回は「王虎ワンフー」と「巨大ネズミ」を追加で採用しました。
「王虎ワンフー」は強制の誘発効果により攻撃力1400以下のNS・SSされたモンスターを即座に破壊できるモンスターです。
ライフカットが遅い【スクラップ】は、ショートゲーム狙いのコンボデッキには基本的に不利ですが、そういったデッキは攻撃力1400以下のモンスターを主軸としますので、「王虎ワンフー」を置いておくだけで相手の行動に制限をかけることができます。
また元々特別相性不利というわけではないですが、【ガジェット】に対しても非常に突き刺さります。
現代でも重宝される非常に強力な効果を持つものの「スクラップ」モンスターと同じくアタッカーの標準ラインに及ばない打点が弱点のモンスターですが、「幻獣の角」を採用している今回の構築ではむしろメリットと捉えることもできます。
「スクラップ」モンスターと違い効果破壊への対処は「禁じられた聖槍」くらいでしかできませんが、「禁じられた聖槍」を使っても自身の効果によりある程度自衛できるのは良いところです。
「巨大ネズミ」は地属性の属性リクルーターです。
今回はリクルート先として「スクラップ・ゴブリン」と「お注射天使リリー」を採用しています。
一応「幻獣の角」を装備することは可能ですが、攻撃表示で召喚することが稀なことと、「幻獣の角」が呼びやすい効果破壊がそのまま「巨大ネズミ」自体への対策となってしまうことから装備優先度は低めです。
05.その他の採用カードについて
「幻獣の角」及びそれに伴う獣族の採用以外の部分においては、概ねスタンダードな構築になっていますが、1枚だけ賢者採用カードがあるのでそれだけ説明させていただこうと思います。
「お注射天使リリー」です。
ダメージ計算時にライフを2000払って打点を3000上げるというぶっ飛んだ効果を持った元禁止カードですが、1103時点ではカードパワーのインフレに伴い無制限カードとなっています。
前回のかもめ亭(一昨年)に向けての調整の最後の方で天啓が舞い降りたので採用されました。
では早速どのあたりが強いのか見ていきましょう。
①システムモンスターに強い
召喚バトルで即3400となれるので、「エヴォルカイザー・ラギア」(「巨大ネズミ」でのリクルート経由)、「六武衆-シエン」、「ナチュル」シンクロモンスターといった置物に刺さります。
【スクラップ】は小型モンスターへの対策をサイド以降で呼び込むことはないので、これの妨害はサイド込みでもせいぜい「月の書」、「次元幽閉」、「神の警告」、「神の宣告」くらいで、「次元幽閉」以外ならそれらを食らって結果攻撃が通らなくても良いトレードかと思います。
②ゲームスピードをコントロールできる
【スクラップ】は通常ライフカットの遅いデッキですが、強引に短期戦に持ち込むことができます。
特にアドバンテージ確保には縦でモンスターを出す必要がある【ガジェット】に対しては、基本的にこちらのライフロス以上のライフを削れることもあり、かなり優位に働きます。
③珍しい種族・属性の組み合わせ
地属性・魔法使い族という少々変わった種族・属性をしており、「スクラップ・ゴブリン」とは「ナチュル・パルキオン」を、「スクラップ・ビースト」とは「アーカナイト・マジシャン」をシンクロ召喚可能です。
どちらも強力なシンクロモンスターであり、「お注射天使リリー」の場持ち自体がそこそこ良いことも相まって攻めの起点として非常に優秀です。
(あとこいつも出ます)
「巨大ネズミ」からのリクルート先としては「N・グラン・モール」が競合対象になりますが、こちらはより攻撃的なプランだと思います。
06.弱点について
強みがあればまた弱みもあります。
この構築の弱みはズバリ「モンスターとのコンボを前提としたカードが多いため、状況によってカードが腐る場面が通常より発生しやすい」です。
「スクラップ・スコール」と「幻獣の角」は相性補完に優れた組み合わせだといいましたが、どちらも特定のモンスターを必要とするカードでもあります。
対象とするモンスターが引けなければ使い道がありません。
また、「幻獣の角」を活かすために汎用的なモンスターの採用を切っていますので、モンスターの打点は一般的な【スクラップ】に比べて一層低くなっています。
そのため、ジリ貧になった場合にそのまま負けに繋がりやすいです。
07.終わりに
元々は【HEROビート】の「E・HEROアナザー・ネオス」と「デュアル・スパーク」の構えをスマートに突破する方法ねぇかな~ということで採用し始めた「幻獣の角」でしたが、それを中心に中々良いデッキになったと思います。
今後も定期的に1103ゲートボール楽しんでいきたいです。
最後にこれは優勝を決めたラストアタックです。
確かにそこにいた男
0.はじめに
どうも、東のマイサンです。
紹介してもなーってデッキが多かったのでしばらく記事を書いていませんでしたが、いい機会ですので限界デッキを解禁しようと思いました。
皆さんはもう4月17日発売のDAWN OF MAJESTYは買いましたか?
「シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン」を筆頭に、「スターダスト・ドラゴン」を使うこと・使いやすくすることに重点を置いた強化で世の中の不動遊星ファンにとって非常に喜ばしいパックだったと思います。
かくいう私も新規カードを使ってデッキを改築しました。
それが今回紹介する【タカ】です。
1.タカとは?サテライト組とは?
わざわざこんな場末のブログを読んでいる人には改めて説明する必要もないかと思いますが、一応説明させていただこうと思います。
タカとは、不動遊星がサテライトで暮らしていた時期から親交のあった彼の大切な仲間です。
同じくサテライトに住んでいるナーヴ、ブリッツ、ラリーと共に遊星と行動しており同じアジトを共有する仲です。(アジト内に複数のデュエルディスクがあるので、遊星だけのアジトということは無いはずです)
デュエルの機会にこそ恵まれませんでしたが、遊星がフォーチュン・カップに出場する動機付けとなったり、鬼柳に破壊された遊星号を彼の元に送り届けたうえで修理の為の材料を集める手伝いをしたりとシナリオ上では重要な立ち位置と言えます。
ダークシグナー編以降は登場しなくなってしまいますが、最終話でまさかの再登場を遂げて視聴者を驚かせました。(一応それより前にも、Z-ONEとのデュエルで遊星を応援する様子は映っています)
遊戯王5D`sは牛尾で始まり牛尾で終わると言われることもありますが、始まりと終わりという意味では遊星の最初と最後のデュエル両方を見届けた彼らもまた遊戯王5D`sの象徴だと私は思います。
そんなサテライト組の中においてタカは、ラリーと共に遊星がシティに赴いてジャックと決着を付けることに肯定的な立ち位置を取っています。(遊星がジャックにD-ホイールを盗まれた件に憤りを示すシーンでそれが良く読み取れますね)
その一方でジャックに対する言及が多いのも彼の特徴であり、ジャックのデュエルをモニターの真ん中を陣取って見ていたり、遊星がサテライトを出立するにあたりかけた言葉が「そしてジャックに会ったら…まぁ、いいや。早く帰って来いよな。」であること等から、ジャックもまだ仲間であるという気持ちを捨てきれないでいるように見えます。
遊星とジャックが和解して一番喜んだのは彼かもしれないですね。
2.タカとの出会い
さて、タカの説明を受けた読者の皆様は思ったと思います…「これデッキ作れなくね?」と。
私もそう思っており、当時はタカ独特の言い回しを気に入ってよく使っている、それ以上でもそれ以下でもありませんでした。
しかし2019年末、普段私がデュエルする界隈の一人が言いました「サテライト・ウォリアー出たしタカデッキ組めるんじゃね?」と。
当時から限界デッキを嗜んでいた私もこれには耳を疑いました、なんせタカのデュエル回数0回!
なので完全な無から全てを作り上げなければならないのです。
ただその時は酔いの勢いもあったのか私は言いました、「タカデッキ考えるか!」と。
「サテライト・ウォリアー」を主軸にしつつ唯一出演しているゲーム作品であるWCS2009での使用デッキを参考に、遊星とジャックの関連カードを織り交ぜながら試行錯誤していきました。
山がありました、谷がありました…いつしか概念力の補強のために自分自身がタカになろうとその格好を真似るようになりました。
そうした先に私の手にはタカデッキが握られていました。
3.タカデッキとその飛躍
苦難の末に完成したタカデッキですが、デッキのウェイトを概念力に割かなければいけない以上どうしてもパワーが足りないという場面が多くありました。
「サテライト・ウォリアー」を出すルートは失いたくない、でもそれに拘っているだけでは楽しいデュエルが出来ない…そう考え続けるうちに私はあまりタカデッキを持ちだすことはなくなりました。(一本調子の展開が上手くいけば勝ち、ダメなら負けじゃお互いに面白くないですよね)
もはや自分のパーソナリティとなっていたタカのデッキをあまり使ってやれないというのは、私にとって非常に辛い選択でした。
しかし、絆が私を救ってくれました。
そう、DAWN OF MAJESTY収録カードとして発表された遊星の新規カードたちです。
その中でも「スターダスト・シンクロン」によるシンクロ召喚の補助能力は凄まじく、目の前には無限の可能性が拡がっていました。
基本ルートでの消費が遥かに軽減され、また初動の要求値も下がったため、中心となる「サテライト・ウォリアー」のアクセルシンクロを諦めないままに二の太刀三の太刀を用意出来るようになったのです。
4.デッキレシピ
前述の通り同郷の遊星やジャックが使用したカード、「タカ」と名のついたカード、WCS2009にてタカが実際に使用しているカード等から構築しています。
各カードの紹介は以下になります。
5.モンスターカード
■機巧辰-タカクラミツハノオカミ
「タカ」モンスターの1体で、EXデッキから特殊召喚されたモンスターが2体以上存在する場合に手札から特殊召喚可能かつ、1500LP払うことでEXデッキから特殊召喚されたモンスターを全て破壊できます。
今の構築では、後述の展開ルートで「妖醒龍ラルバウール」に触ることができるので「水晶機巧-ローズニクス」(及び「水晶機巧トークン」)を対象に効果を使うことで、サーチすることも可能です。(ちょっと要求値が厳しいですが、サーチ手段があるのとないのとではやはり違います)
■マシンナーズ・フォートレス
「機甲部隊の超臨界」の出し先として一応の採用です。
「マシンナーズ・カーネル」よりも自己再生に融通が効き、またシンクロ素材としての適性も高いためこちらを選択しました。
効果自体は今のカードとも遜色ない強さだと感じますね。
手札コストは嵩みますが、「ジェット・シンクロン」共々自己再生して「スターダスト・ドラゴン」のシンクロ召喚を更地から狙えます。
■スターダスト・シンクロン
このデッキの救世主です。
このカードの登場により、後述の「サテライト・ウォリアー」の展開において「ジェット・シンクロン」が必須でなくなりました。(従って「水晶機巧-ハリファイバー」のリンク召喚を狙うのに「ジェット・シンクロン」を回すことができるので安定性が大きく向上しました)
また、場に出た時にサーチできる「光来する奇跡」によって継続的なドローも狙えるので手札を切らさない展開が可能です。
本当にありがとう。(感涙のオーガ)
■幻獣機メガラプター
「幻獣機」モンスターをサーチする効果と、トークンが生成された時にトークンを生成する効果があります。
後述の展開ルートで必要になります。
■水晶機巧-ローズニクス
「スクラップ・リサイクラー」から墓地に送ってモンスターを1体増やすことができます。
出てくるトークンはレベル1なのでシンクロ召喚のレベル調整として有用です。
また、このカードもトークンも水属性・機械族のため前述の通り「妖醒龍ラルバウール」で対象に取ることによって「機巧辰-タカクラミツハノオカミ」を手札に加えられます。
■三色ガジェット
お馴染み三色の「ガジェット」モンスターです。
各色1枚ずつの採用ですが、「スクラップ・リサイクラー」・「貪欲な壺」・「機甲部隊の超臨界」などデッキに戻す手段は豊富なので継続的にアドバンテージを稼ぐことが可能です。
自然に名称が異なる同種族・同属性のモンスターを確保できるので「電脳堺獣-鷲々」のトリガーにも優秀ですね。
WCS2009での使用カードです。
■スクラップ・リサイクラー
シティから流れてくるゴミから使えるものを探すサテライト住民みたいなカードです。
「ジェット・シンクロン」を墓地に送り、初動となります。
その他にも落とすカードはかなり豊富な構築なので、腐る場面はほぼないと思います。
「ガジェット」が入っているのでドロー効果も場合によっては狙えます。
■幻獣機オライオン
別名「幻獣機サテライト」。
トークン生成効果は勿論のこと、墓地から除外して発動する効果は同名モンスターもOKなので、基本は「水晶機巧-ハリファイバー」で特殊召喚する想定ですが素引きしても腐ることはないのがいいですね。
■レッド・リゾネーター
ジャックのことが気になったので入れました。
特殊召喚の狙い目は「ガジェット」と「スクラップ・リサイクラー」ですね。
「光来する奇跡」によって特殊召喚時の効果も狙えるようになり、パワーアップした「サテライト・ウォリアー」の攻撃力分一気にライフゲイン!なんかもできるようになりました。
■サテライト・シンクロン
墓地からモンスターを特殊召喚した時に手札から出せる効果を持っており、自己再生効果を持つ「シンクロン」と相性がいいサテライトなモンスターです。
緩い条件でレベルを4に変動させられるので、状況に応じてシンクロ先に融通が利きますが初ターンの役割が薄いのが欠点です。
「光来する奇跡」とアンチシナジーなので現在は抜けていますが、「HSR魔剣ダーマ」は自己再生効果を持つレベル6シンクロモンスターなので、このカードの特殊召喚条件を満たしつつ2体で「サテライト・ウォリアー」が出せたりします。
後変わったところだと「スターダスト・ドラゴン」は破壊無効効果を使ったターンの復活が特殊召喚扱いなので、条件を満たせますね。
■ジェット・シンクロン
今までは「幻獣機アウローラドン」による展開の最後に「アクセル・シンクロン」で落としてチューナーを2体用意する役割がありましたが、「スターダスト・シンクロン」の登場によりその役目から解放されました。
そのためこのカードを初動として使うことが可能となり、展開の幅が広がりました。
「スターダスト・シンクロン」に比べるとレベルは低いですが、ボードからコストを払う必要がないので中盤以降は横に展開していきたい時に有用です。
なんなら自己再生したこのカードを「スターダスト・シンクロン」のコストに充てるのもアリですね。
6.魔法カード
■禁じられた聖杯
速攻魔法故の取り回しのし易さが魅力的な汎用カードです。
「シューティング・セイヴァー・スター・ドラゴン」や「スカーレッド・スーパーノヴァ・ドラゴン」を後出しで対処でき、必要なかった場合は相手への牽制にそのまま流用できます。
このデッキは特にスタートダッシュが重要なデッキですので、再利用できる「ブレイクスルー・スキル」や「迷い風」より1ターン目に使えるこのカードを優先しています。
タカとは特に関係ありませ…おや?
■貪欲な壺
シンクロチューナーを経由でレベルを調整してエースモンスターをシンクロ召喚していく都合上、デッキもEXデッキも弾切れになりやすいのでそれを防いだうえでドローまでできるこのカードは非常に役立ちます。
また、「妖醒龍ラルバウール」を引いてしまってもこのカードで戻せば「光来する奇跡」を発動できるようになるので一応の保険にもなります。
そんな優秀なカードですが実はWCS2009でのタカの使用カードです。
■コール・リゾネーター
サーチ先は「レッド・リゾネーター」のみです。
「レッド・リゾネーター」は「シューティング・ライザー・ドラゴン」の効果で大体1枚は落とすことになるうえ、「機甲部隊の超臨界」に対応しないのでデッキ内から枯れる時がたまにあります。
引いたらさっさと使うのが無難です。
■簡素融合
カップ麺と同じくサテライト住民の御馳走だったかもしれないカレーです。
「裁きの鷹」が出てくるので多分チキンカレーです。
■調律
各種「シンクロン」を使い分けられる魔法カードです。
オマケの1枚落としも稀に役立ちます。
■光来する奇跡
神のカードです。
シンクロモンスターが特殊召喚をトリガーに1枚ドローか手札からのチューナーの特殊召喚を行えます。(同一効果は1ターンに1度まで)
「TG-ハイパー・ライブラリアン」のように展開が続く限りドローというわけにはいきませんが、「スターダスト・シンクロン」という展開の要となるモンスターがオマケで持ってきてくれるとは思えない性能です。
シンクロ召喚ではなくシンクロモンスターの特殊召喚がトリガーであること、またその特殊召喚がどちらのプレイヤーに依ることを問わないこと等とにかく適用条件が緩いのも特徴になります。
早期に発動しておけば稼げるアドバンテージは非常に大きい一方、発動するにはデッキ内にレベル1ドラゴン族が必須となります。(カード発動時の効果処理が強制のため)
同じくDAMA収録新規の「想い集いし竜」を活用するタイプなら自然に複数枚のレベル1ドラゴン族が入りますが、あくまでこのデッキはタカデッキのため対象モンスターは汎用性の高い「妖醒龍ラルバウール」に留めています。
引いてしまった場合はコストや素材として墓地に送って、「貪欲な壺」での回収を行う必要があります。
■死者蘇生
特に説明することもないでしょう。
エースの「サテライト・ウォリアー」は墓地から特殊召喚しても効果を全く使うことができないので、相手モンスターを特殊召喚することもしばしばあります。
■星遺物を巡る戦(たタカ)い
「タカ」カードです。
除去に狙われたエースモンスターを避難させたり、ダメージステップに発動して相手のアタッカーを機能不全にしたりと活用の幅が広いカードです。
「サテライト・ウォリアー」に使うと攻撃力が元に戻ってしまうのだけは難点ですね。
7.罠カード
■機甲部隊の超臨界
墓地効果が非常に優秀なカードです。
墓地だけでなく除外からも回収できるのがミソで、自己再生効果を使った「シンクロン」モンスターをデッキに戻して1から再利用できます。
「貪欲な壺」もフル投入しているので、こちらでは可能な限り除外から回収したいところですね。
■Bad Aim(フレンドリーファイア)
「バーバリック・エリア・アフター・ダメージ…通称B.A.D」です。
効果を発動したカードとは別のカードしか破壊できないという使い辛さはありますが、自分のカードも破壊できるので、除外やバウンスに狙われた「サテライト・ウォリアー」を自ら破壊して墓地効果に繋げるなんて芸当も可能です。
8.エクストラデッキ
■サテライト・ウォリアー
タカデッキ構築のキッカケになったとも言えるサテライト組を象徴するシンクロモンスターです。
シンクロ召喚成功時に相手フィールドのカードを自分の墓地に存在するシンクロモンスターの数まで破壊し、破壊した数だけパワーアップするという豪快な効果はエースに持って来いですね。
破壊された場合に、墓地から「スターダスト」・「ウォリアー」・「シンクロン」シンクロモンスターを墓地から3体まで蘇生できる効果も持っており、サテライト住民の根性を感じさせます。
基本的に先手は「水晶機巧-ハリファイバー」→「幻獣機アウローラドン」の展開で墓地に蘇生可能なシンクロモンスターをある程度用意しつつ相手ターンにこのカードをアクセルシンクロできるようにします。(以下、展開ルート)
・ハリSS、ハリEF幻獣機オライオン(A)SS
・ハリとオライオン(A)でラドンSS、ラドンEF幻獣機トークン×3SS(オライオンは破棄)
・ラドンEFラドンとトークンリリースして幻獣機メガラプターSS
・オライオン(A)EFオライオン(B)NS
・トークンとオライオン(B)でアクセル・シンクロンSS
・オライオン(B)EFトークンSS、ラプターEFトークンSS
・アクセロンEFスターダスト・シンクロン墓地送り(レベル下げ)
・スタクロンEFトークンリリースして自身SS、スタクロンEF光来する奇跡サーチ
・光来する奇跡EF妖醒龍ラルバウールをトップセット
・トークンとスタクロンでシューティング・ライザー・ドラゴンSS
・ライザーと光来EF、レッド・リゾネーター墓地送りと1ドロー(チェーン順はラルバが必要などうかで選択)
・ラプターとアクセロンでスカー・ウォリアーSS
これでフィールドに「スカー・ウォリアー」・レベル5となった「シューティング・ライザー・ドラゴン」が揃いますので、相手ターンに「サテライト・ウォリアー」をシンクロ召喚できます。
また、「サテライト・ウォリアー」が破壊された時には墓地にレベル5の「スカー・ウォリアー」と「アクセル・シンクロン」が墓地にいるのでそれらを蘇生して新たな「サテライト・ウォリアー」のシンクロ召喚を狙うことが可能です。
■レッド・デーモンズ・ドラゴン・タイラント
エースその2です。
わりぃな、ジャックのこと気になってさ。チューナーが2体必要なこと以外素材指定がなくて案外使いやすくてさ。
「スターダスト・シンクロン」と「光来する奇跡」の登場で意識しなくてもチューナーを複数並べやすくなったので、いざという時に活躍してくれます。
全体破壊効果は自分のカードも巻き込んでしまいますが、「サテライト・ウォリアー」を能動的に破壊して素材に分解できるというメリットに変換することも場合によっては可能ですね。
また、このカード自身が前述の「サテライト・ウォリアー」破壊時の「スカー・ウォリアー」・「アクセル・シンクロン」蘇生だけで出てくるので(「アクセル・シンクロン」の効果で「ジェット・シンクロン」を墓地に送りレベルを下げ、即座に自己再生させる)、表のサテライト裏のタイラント感があって好きです。
■スターダスト・ドラゴン
皆さんご存じ不動遊星のエースモンスターです。
遊星はこのカードをサテライト組に対してみんなのカードと言ってますので、タカが使うのに何の問題もありませんね。
従来の構築ではあまり高レベルのシンクロが得意ではなかったので出番が少なかったですが、「スターダスト・シンクロン」のお陰で非常にシンクロ召喚し易くなりました。
何だかんだで今でも刺さる時は刺さる効果なので、置いておくと安心感がありますね。
エンドフェイズに帰ってくる効果は特殊召喚扱いなので、実は「光来する奇跡」のトリガーになれます。
遊星「行くぞタカ!」
遊星・タカ「集いし願いが新たに輝く星となる、光差す道となれ!シンクロ召喚、飛翔せよ!『スターダスト・ドラゴン』!」
(存在しない記憶)
■クリアウィング・ファスト・ドラゴン
きっと早いよドラゴン。
「幻獣機オライオン」をコストに「スターダスト・シンクロン」を蘇生させるだけで出せるシンクロモンスターです。
相手のモンスター効果による妨害がある時は、このカードを最初に出して睨みを効かせつつ展開していくのがベターです。
■シューティング・ライザー・ドラゴン
「サテライト・ウォリアー」で蘇生可能なカテゴリではないのが玉に瑕ですが、かなり広い範囲でレベル調整可能な優秀なシンクロチューナーです。
ドラゴン族であり「機甲部隊の超臨界」に対応しないので「貪欲な壺」で戻すカードとしての優先度は高めですね。
■電脳堺獣-鷲々
名誉「タカ」カードの1枚です。
鷲は体長の大きい鷹を指しており、他に違いはありません。
つまり「電脳堺獣-鷹々」と言い換えても問題ないわけです。
「ガジェット」や「幻獣機」など効果のトリガーとなるセットは墓地に溜まり易く構築されている為、墓地送りによる除去及び耐性で相性補完に役立つサブエースとなっています。
遊星で言う「ジャンク・ウォリアー」の立ち位置にあるカードだと思いますね。
■甲纏竜ガイアーム
素材にシンクロモンスターを要求する「サテライト・ウォリアー」を主軸とする関係上、戦闘能力の高いモンスターはEXデッキの中でも限られてきます。
デュエルが長引くとそう言ったモンスターを全て使い切ってしまいジリ貧に追い込まれることもありますので、素引きすることが前提となる「貪欲な壺」・「機甲部隊の超臨界」の他に緊急時の回収手段として用意しています。
装備化する効果はアームズ・エイドっぽいですし、多分サテライトに落ちてます。
■スカー・ウォリアー
「サテライト・ウォリアー」の素材として運用するシンクロモンスターです。
レベル5「ウォリアー」はチューナーに指定があることが多く、それがない中では戦闘耐性というシンプルに便利な効果を持っており一番の汎用性があると思います。
■アクセル・シンクロン
「なぁD-ホイール調子どうよ?」「よせ、見りゃ分かんだろ」
ご存じ超便利なシンクロチューナーです。
「幻獣機トークン」と「幻獣機オライオン」でシンクロ可能で、「ジェット・シンクロン」・「スターダスト・シンクロン」という2種の自己再生可能なチューナーを墓地に送りつつ自身のレベルを変動できます。
基本的に調子が悪いのでレベルは下がりますが、たまにラリーの持ってきたパーツをはめ込んでレベルが上がります。
■幻獣機アウローラドン
通称セキュリティのヘリです。
一気にトークンを3体生成することができるので、自作トークンカードにより相手プレイヤーに幻覚を見せることができます。
■水晶機巧-ハリファイバー
再録によってサテライト住民でも手の届く価格となったパワーカードです。
基本的には「幻獣機アウローラドン」への繋ぎとなりますが、明らかに相手の妨害が「幻獣機アウローラドン」待ちのようならここで止めて自身の効果でシンクロチューナーを呼び出すのもいいと思います。
■機関重連アンガー・ナックル
「機巧辰-タカクラミツハノオカミ」を蘇生することができるリンクモンスターです。
効果は無効となりますが、墓地効果は有効なので壁として活用できます。
自己再生効果共々、手札に固まった「シンクロン」モンスターや「機甲部隊の超臨界」など墓地効果持ちのカードを墓地に送るのにも使えるため小回りを利かせられます。
■リンクリボー
「ジェット・シンクロン」を初動に使う為に必要なリンク1です。
多分ポテチを買ったオマケに付いてたんだと思います。
良かったね、タカ。
■裁きの鷹
その名の通り「タカ」モンスターです。
「簡素融合」から出してチューナーモンスターと共に「水晶機巧-ハリファイバー」のリンク召喚や「スターダスト・ドラゴン」・「クリアウィング・ファスト・ドラゴン」のシンクロ召喚を狙います。
何故か鷹のルビがカタカナです。
9.さいごに
こんな記事に最後までお付き合いいただきありがとうございます。
もはや多くは語りません。
タカという男が確かにサテライトにいたことを覚えていただければ私はそれで満足です。
「わりぃな、やっぱジャックのこと気になってさ。ここでしかテレビ映んねぇしさ。」
勝ち続けるための条件は3つ
0.はじめに
どうも、東のマイサンです。
今回はBIG5の1人、大下幸之助をイメージしたデッキを紹介しようと思います。
君たちはBIG5を知っているか!?(Vジャンプ風)
知らない人はこの記事を読めば安心、知っている人もこの記事を読んでBIG5への理解を深めましょう。
1.BIG5って?
BIG5というのは遊戯王(以下原作)及び遊戯王DM(以下DM)に登場する海馬コーポレーション(以下KC)の幹部の総称です。
企業買収のスペシャリスト大下幸之助、高い情報収集能力で人事をこなす大瀧修三、黒い物も白く変えると豪語する顧問弁護士の大岡筑前、海馬剛三郎時代の主力産業であった兵器開発の責任者である大田宗一郎、側近として海馬のサポートをこなしていた大門小五郎の5名で構成されています。
全員名前に「大」が入っているのがチャーミングですね。
ただ、こうした設定が生まれたのはDMにおいてであり、原作では海馬が遊戯に敗北して廃人になったことで危機に陥ったKCの存続のためペガサス・J・クロフォードに海馬兄弟を売った裏切り者というだけで終わります。
2.DMアニオリでの活躍
そんなBIG5ですが、DMにおいてはその後も出番があります。
決闘者の王国から帰還した海馬に即刻解雇を命じられたBIG5が自らの処遇を賭けて、デュエルモンスターズを軸としたバーチャルゲームでの勝負を持ちかけるDMクエスト編です。
まぁ当然の如く罠が張られているわけで、囚われた海馬を救うために木馬が遊戯たちに助けを求め、なんやかんやでゲームクリアするという話です。
あくまでデュエルモンスターズを軸にしているだけでデュエルのないアニメオリジナルのストーリーですが、ここで登場したF・G・Dはアニオリの度に登場したり何ならGXに入ってもたまに出てくる謎のポジションを獲得していました。
(大人気キャラであるヘルカイザー亮もEXデッキに入れています!)
さて海馬をVRゲームの電脳空間に幽閉して自分たちが実権を握るという企みで始まったDMクエスト編でしたが、結果としてBIG5は敗北し彼ら自身が電脳空間を彷徨うことになります。
流石にもうこんなチョイ役はこれでお役御免だろう…と思いましたよね?
私もDMクエスト編だけ見たらそう思いますが、なんと彼らには2ターン目が与えられます…それが乃亜編です。
海馬剛三郎の実子だったが事故により肉体を失くし、電脳空間で生きていた乃亜が海馬に対して自身がより優れていることを証明するために勝負を挑んでくる…というアニメオリジナルのシナリオになります。(時系列としては決闘街決勝トーナメント一回戦が終了し、アルカトラズへと向かう途中)
ここで、彼が手駒として用意したのが電脳空間を彷徨っていたBIG5というわけです。
彼らは本来の肉体を失ったことによりデッキマスターという仮の姿で、肉体を賭けてデュエルを挑んできます。
このように今回はデュエル中心のアニオリであり、またモンスターの姿でデュエルを行うというインパクトもあって中々おいしいポジションをゲットしています。
また、冒頭で説明した各々のプロフィールやバックグラウンドが明かされたのもこの章ですね。
これによってキャラクターに厚みが出て、幻覚の見甲斐のある人たちになりました。
3.大下幸之助という男
本当ならば全員をキチンと紹介したいところですが、デッキ紹介でもありますので今回はBIG5の1番手である大下幸之助に焦点を絞らせていただきます。
彼は前述の通りKCでは企業買収を担当しており、自身をKCの忠実な部下と呼称するほどKCへの忠誠心が高い人物です。
乃亜編においては『深海の戦士』をデッキマスターとし、その姿を借り受けています。
そんな彼のデュエルスタイルですが、リバースするとハンデスを行ううえに破壊されると同名モンスターをセットする『アシニグライ』や召喚に成功すると1枚ドローできる『イピリア』、逆に相手の次のドローをスキップする『ヨーウィー』によってアドバンテージ差をつけていき、相手のリソースが枯れたところを攻め立てるというものです。
相手モンスターの攻撃は乃亜編における特殊ルールであるデッキマスター能力(設定したデッキマスター特有の特殊能力)である『リフレクターホール』(相手モンスターの自分モンスターへの攻撃を、モンスターを2体リリースすることで相手への直接攻撃へと変換する)によって防御・牽制しており、最後の最後の逆転まで闇遊戯にデュエルの主導権を握らせることはありませんでした。
大人のデュエルを自称するその堅実な戦法は、アニメ遊戯王としては現在まででも非常に稀有です。
それではそろそろデッキの紹介に移ります。
4.デッキレシピ
こちらになります。
すぐに「あっそういうことか~」ってなるカードもあれば「これはどういう?」ってカードもあると思いますので、早速各カードに私が見ている幻覚を説明していこうと思います。
5.ドラゴン族
モンスターの大半を占めるのはドラゴン族モンスターです。
基本的に私はBIG5のデッキを考える時は、現実的なラインで『L・G・D』の5属性リンク召喚と『F・G・D』の融合召喚及び『バーサーク・デッド・ドラゴン』の特殊召喚を狙えるよう構築しています。
丁度、大下はメインとしていたモンスターがドラゴンに近しい爬虫類族であり、また後述する彼に凄くお似合いのドラゴン族が見つかったこともあり、そのままドラゴン族をメインとした構築となりました。
■兵隊竜
最重要キーカードの1枚です。
作中にて闇遊戯は大下の戦術に対し、「どこを叩いても代わりのモンスターが召喚される再生コンボか…」と評価しています。
また、大下自身も優秀なリクルーターである『アシニグライ』に対し、「『アシニグライ』はね、攻撃力こそ低いが使いようによっては百万の兵にも匹敵する働きを見せるのだよ」というセリフを言っています。
更には、大下はデュエル中に幾度となく古今東西の兵法についての知識(闇遊戯曰く世界の諺)を披露する癖があり、軍略について一家言あるのが見て取れます。
さて、この話を聞いたあなたにはもうこのカードは大下の使用カードにしか見えませんよね?
見えないならもう1度この項目の一番上に戻りましょう。
幻覚は置いておくとして、同名カードをリクルート可能なうえに効果発動に同名ターン1はないので、最大でこいつ1体がこいつ3体+他の低レベルドラゴン1体に化けます。
最後を『妖醒龍ラルバウール』にすれば、次のターンの展開に繋がる『闇黒の魔王ディアボロス』や『ノクトビジョン・ドラゴン』を手札に加えることができるので無駄がありませんし、手札や伏せの状況的にL・G・D召喚の5属性がリーチに近いならばその属性の確保をしてもいいでしょう。
単体での戦闘能力は低いですが、効果も相まってその分相手の攻撃を誘いやすく『魔法の筒』や『バイバイダメージ』によるバーンを狙いにいけます。
■闇黒の魔王ディアボロス
『リンクリボー』が生き返っても復活するしその身を犠牲にしても復活するストーカーです。
上級モンスターなのでちょっとリンク率は低いですが何度も特殊召喚されるハンデス持ちですので、『アシニグライ』っぽいですね。
前述の通り『ラルバウール』単体でサーチ可能かつ復活が容易なレベル8モンスターであり、素材とすることができない状況でも自身の効果で墓地に行くことができます。
レベル8、墓地に行くことができる…という文言から察しの良い方はお気づきになられていると思いますが、『デーモンとの駆け引き』のトリガーとして採用しています。
■ノクトビジョン・ドラゴン
同じく『ラルバウール』単体でサーチが可能な上級闇ドラゴンです。
闇ドラゴンを特殊召喚するだけで手札からSSできますので、実質的にレベル4以下のドラゴン族を出すだけで条件を満たせます。(『ストライカー・ドラゴン』に変換できるので)
先手ならば2体で『天球の聖刻印』を組んで、相手ターンに『兵隊竜』や『デコイドラゴン』のリクルートを狙いたいところです。
リンク素材になった時に1ドローはどのデッキでも有効ですが、セットカードが対象に取られた時に墓地から除外してそれを無効にできる効果もセットカードを多用する大下には良く噛み合います。
また攻撃力の低い最上級モンスターですので、『レベル・レジスト・ウォール』起動のために自爆特攻させるのもアリです。
■アルバスの落胤
F・G・Dの融合ギミックです。
『烙印竜アルビオン』を融合して素材なり普通に戦闘で破壊されるなりして『白の烙印』にアクセスし、タイミングを見て墓地融合を狙います。
これまた『ラルバウール』単体でのサーチ範囲に含まれるのが偉いですね。
相手モンスターに光属性がいないけどどうしても出したいって場面でも一応『リプロドクス』で融合させることは可能ですが、消費も嵩むのであくまで最終手段です。
今までは『トラップトリック』でサーチ可能な『死魂融合』がその役を担っていたのですが、序盤の素引きが重かったので入れ替えました。
■デコイドラゴン
ターン1ないの君!?ってなりました。
『ノクトビジョン』が早期に墓地に送られていることが多いので、効果対象不在はあまりないと思います。
今のレシピには入っていますが、入れ替えてからまだそんなにデュエルしてないのでまだまだ未知数のカードです。(そんな状態で記事にするな)
■守護竜ユスティア
ドラゴン族チューナーからのチョイスですが、『星杯の守護竜』でも蘇生可能なモンスターということで『ガード・オブ・フレムベル』と一緒に採用してます。
また『兵隊竜』で次のターンの展開を見据えた場合は呼び出すこともあります。
モンスター1体と『ユスティア』で『水晶機巧-ハリファイバー』を出して『ガフレ』をSSし、『ガフレ』と『兵隊竜』で作った『武力の軍奏』で『ガフレ』を蘇生、という流れで3属性確保できますので、チューナーが絡んだ展開はやはり優秀です。
■妖醒龍ラルバウール
サーチ先も運用も既に説明済みですね。
まずは『兵隊竜』の締めとしてリクルートしてきます。
どのサーチ先も強力ですので、他のモンスターの破壊時の復活と併せてそれだけで2回効果を使うチャンスがあるのが有難いです。
■星杯の守護竜
通称犬。
レベル1なので風が足りてる状況ならリンクで闇になりつつ、墓地効果で頭数を増やせるので5属性確保の縁の下の力持ちって感じのカードです。
■ガード・オブ・フレムベル
『ユスティア』と同じ通常ドラゴンチューナーですが、こちらは『ハリファイバー』と属性が被らないのでどちらかというと呼び出してくる側のが多くなります。
6.使用したモンスター
大下が作中で実際に使用したモンスターです。
『深海の戦士』はどう足掻いても入りませんでしたが、『幻影の壁』くらいならワンチャンはあるかもしれないです。
■バーサーク・デッド・ドラゴン
全体攻撃可能なBIG5の最後っ屁です。
使用カードというだけでなく『L・G・D』は強力な耐性を持つ一方でリンク召喚成功時以外は結局単発攻撃しかできないという弱点を持っているので、壁モンスターを一気に蹴散らせるこいつは相性が良いですね。
ただ、あくまでサブギミック程度なので『デーモンとの駆け引き』を引いたら考えるくらいの心持ちでいます。
■イピリア
何故かいきなりOCG化されました、なんで?
昨年はペンギン魚雷が続き、後3年BIG5界隈は年一で新規をもらえると考えると涙を禁じ得ないです。
ターン1が付いていますが、召喚・特殊召喚問わず場に出たら1枚ドローと素直を性能をしています。
『パケット・リンク』で出して1ドローしつつ『武力の軍奏』の素材に使うのが一番無駄がないです。
普通に召喚すると、「(ほぅ、『イピリア』か。『イピリア』の召喚に成功したプレイヤーはデッキからカードを1枚引ける。)中々いい流れだ。かつてルネッサンスイタリアの政治思想家は言った、『勝ち続けるための条件は3つ。その1、チャンスを身につけること。』。イピリア召喚!そしてこの召喚の成功によりカードドロー。」という口上が入ります。
7.その他のモンスター
展開補助としてドラゴン族以外のカードも少し入っています。
■方界胤ヴィジャム
コンボ前提のカードや直接的な殺傷力を持たない罠を多用する都合上、手札を見て頭を抱えることが多々あるので、身を守りつつ『スカルデット』をリンク召喚して手札を回せる『方界降世』は初動が上手くいかなかった時の保険として有難いです。
最悪、素引きしたのをセットしても耐えられると言えば耐えられるのが悪くないですね。
■ジェット・シンクロン
皆さんご存じの通り1枚から『ハリファイバー』になれますし、逆に『ハリファイバー』から出てきてリンク変換と自己再生で闇と炎の2属性を請け負うことができます。
8.魔法
罠が主戦術となる分、魔法のウェイトは低めです。
というか必要最低限しか入ってません。
■白の烙印
『アルバス』のところで説明した通りの運用になります。
以前採用していた『死魂融合』に比べてアクセスのし易さ自体は下がりましたが、自分ターンに出して即攻撃ができるのはやはり評価点です。
■竜の渓谷
『ディアボロス』、『ラルバウール』、『星杯の守護竜』(及びその蘇生先)など落とすカードには事欠きませんが初動になるカードではないのでピン採用です。
■デーモンとの駆け引き
『バーサークデッド』を出す為の必須カードです。
トリガーとなるレベル8がデッキの構成上意識的に動かないと出辛くはありますが、速攻魔法・墓地に送られたターンという発動条件・デッキだけでなく手札から出すのもOK、とこのカード単品で見てのスペックは当時の基準としては案外悪くありません。
9.罠
現実にはデッキマスター能力はありませんので、罠カードを駆使してそれっぽさを出すのに尽力します。
実は『兵隊竜』召喚2伏せエンド(1ターン目)くらいがこのデッキでは一番強いです。
そういうこじんまりとした動きをしたら「まぁ最初の手とはこういうものだ。」とすぐに口から出てくる、そういう男に私はなりたい。
■魔法の筒
奇しくも対戦相手である遊戯の使用カードではありますが、効果としては明らかにデッキマスター能力であるリフレクターホールです。
大下感を出す為にも3枚投入しています。
フレーバー的なことを抜きにしても、『兵隊竜』の効果を嫌って単騎突撃してきたモンスターの攻撃をいなしたり、高打点の光属性で『L・G・D』の戦闘破壊を狙ってきた場合その攻撃をそのまま相手に撃ち込めるので活用幅は広いです。
昔の攻撃反応罠の性として対象を取る効果なのが残念ですが、ある程度ライフを削ると相手はこれを常に意識しなければならないため、ゲームの流れをコントロールしやすいのも評価できます。
発動時は「勝ち続けるための条件その3!『敵を自滅の道に誘い込むこと』。かかったな、私のデッキマスター能力はリフレクターホール、敵モンスターの攻撃をプレイヤーに直接返す!」と意気揚々と宣言しましょう。
■トラップトリック
通常罠を主軸としていますので、状況に応じてそれを選択できるのは非常に助かります。
ただ、複数枚伏せることが多いので制約の都合上、極力相手エンドまで発動は待ちたいところです。(どうしようもない時は使いますが)
■バイバイダメージ
通称ダブルリフレクターホールです。
『魔法の筒』と違い自分もダメージを受けますが、相手へのダメージはなんとその2倍!
基本的に立ってるモンスターの打点が低いことも相まって、相手の上級モンスターとの戦闘時に発動すれば相手を一気に瀕死に追い込むことも可能です。
そして一番の特徴は発動タイミングがダメージ計算時であること。
つまり『魔法の筒』と違い相手の攻撃宣言を確認してからの『トラトリ』セットで発動が間に合います。
相手からしたらたまったものじゃないですね。
ただ、序盤に大ダメージを与えてしまうとそのデュエル中ほぼ確実に『方界降世』の墓地効果を使えないのだけが難点です。
因みに、ダメージはお互い同時に受ける扱いとなるので引き分けが発生します。(つい先日も7600ダメージを受ける戦闘で発動して相手にも15200ダメージ与えて引き分けました)
■方界降世
フィールド発動でデッキから出した『ヴィジャム』と攻撃モンスターを強制戦闘、墓地効果で手札・デッキ・墓地から好きなだけ『ヴィジャム』を呼び出すという目玉が飛び出そうなテキストをしています。
3体のモンスターを一気に展開できるので、『スカルデット』での手札交換や『L・G・D』の降臨に大きく寄与してくれますし、フィールドで発動する効果も『兵隊竜』を守りながら相手モンスターを無力化できるので非常に優秀です。
フィールドで発動する効果はデッキからしか出せないので、墓地効果で3体呼び出してしまうと2枚目以降は発動できないことだけが難点ですが、その場合は手札コストにしてしまえばいいので実際は大した問題にはなりません。
■バージェストマ・マーレラ
相手のバック破壊の的を散らしつつ『方界降世』を墓地に送ります。
自身も他の罠発動時に水属性レベル2のモンスターとなれるので、5属性確保にも役に立ち一石二鳥です。
『ブービーゲーム』の登場により『ハーピィの羽根帚』等の全体バック破壊にチェーンして好きな罠を墓地に置いてそれを実質的にサーチするという動きもできるようになり利便性が上がりました。
■パケット・リンク
最初の構築から今までずっと頼りにしているカードです。
レベル1ではなくレベル2以下というサポート範囲が絶妙で(他にはあまりないです)、『兵隊竜』のリクルート範囲と被るので呼び先を共有できます。
『スカルデット』で引き込んでそのままそのリンク先に3体出せれば理想ですが、リンク2から2体出すだけでも十分です。
このカードの発動から『L・G・D』の5属性リンク召喚を決めると、その発動条件から『邪龍復活の儀式』のデメリットであるバトルスキップが疑似的に再現されます。
■レベル・レジスト・ウォール
期待の新人です。
『ディアボロス』や『ノクトビジョン』等SSしやすい高レベルモンスターから発動できると一番おいしいですが、案外レベル2を1+1にするだけでも属性を増やせるのでありがたかったりします。
しかし『パケリン』と違い効果が無効なので、『イピリア』等で追加のアドバンテージを稼ぐのは難しいです。
■ブービーゲーム
以前は『身代わりの闇』だった枠です。
やはり初手で羽根帚~ってやられてしまうとデュエルにならない可能性があるのでこの手のカードは何かしら必要です。
『身代わりの闇』に比べて全体除去に対し『トラトリ』セットで機能するのがいいところですね。(そのターン中発動できなくなりますが)
10.EXデッキ
前述の通り、アニメでのBIG5の切り札にあたる融合モンスターです。(アニメでは実は儀式モンスターでした)
ドラゴン族5体という驚異の融合素材を指定しており、過去には『未来融合-フューチャー・フュージョン』での墓地送りに使われたりもしました。
光・神属性以外とのモンスターには戦闘破壊されない効果を持ちますが、効果に対して一切の耐性を持たないので非常に脆いです。
基本的に優勢になった状況でのダメ押しや、カード効果での解決が難しいモンスターへの対処として使っていく形になります。
■ヴァレルロード・F・ドラゴン
『デーモンとの駆け引き』とのシナジーを考えて、『烙印竜アルビオン』の効果で墓地融合を行うモンスターとして入れています。
■烙印竜アルビオン
基本的に『白の烙印』のサーチ要員になりますので、維持は考えていません。
無駄に居座らせて除外・バウンスされるくらいならさっさと素材にしてしまうのも手ですね。
墓地に素材があるならば『ヴァレルF』を追加融合して、あちらの的にするのが一番です。
■武力の軍奏
彼は機械軍曹ではない…(無言の腹パン)
チューナーを蘇生できるので、実質的に非チューナー側の属性を風に変えられるカードという認識です。
主に地属性、闇属性がダブりやすいのでそこを変換していきます。
■L・G・D
あなたがいなかったら、生まれなかったデッキがある。
BIG5デッキに明確な着地点を与えてくれたカードです。
『F・G・D』と同じ神・光以外への戦闘耐性に加え、あらゆるカードに対する耐性を持っており『F・G・D』の弱点だった消費に対する場持ちの悪さが解消されています。
また、地・水・風・炎・闇の5属性を素材にリンク召喚することで敵陣のカードを全て破壊する『邪龍復活の儀式』(アニメにおいて『F・G・D』の降臨に必要だった儀式魔法。地・水・風・炎・闇の5属性のモンスターを5ターン以内に生贄に捧げることで『F・G・D』を降臨させ、相手フィールドのカードを全て破壊する。)を模した効果を持っており、原作再現をする意味が与えられているのも非常に評価できます。
ただし強大な効果を持つ一方でデメリットも強烈で、自分のエンドフェイズ毎に5枚のカードを墓地から裏側で除外しないと自壊してしまいます。
またリンク召喚時の効果以降は結局単発攻撃しかできないので、それのフォローも必要になります。(『L・G・D』を出した後に完全に息切れしてしまうと、壁モンスターの対処をしている間に墓地が枯れるので)
■トポロジック・ゼロヴォロス
『L・G・D』のフォロー要員兼後詰です。
『L・G・D』の弱点は前述の通り多数の壁モンスターですので、こいつでそれを丸ごと消し飛ばし、影響を受けない『L・G・D』で5000ポイントの直接攻撃を決めて一気にゲームエンドに持っていきます。
逆にこいつが出てくる前に『L・G・D』が倒れてしまっていた場合は、こちらがアタッカーとなります。
『L・G・D』が毎ターン5枚のカードを除外するので、維持されていたターン×1000ずつ攻撃力が上がっていく計算になり、7000くらいならザラです。
『リンクリボー』の投入で不意討ち気味に全体除外を行うこともできるので総じて使い勝手のいいカードですが、積極的にリンクを繰り返す型ではなくなったので今はちょっと出し辛いですね。
■鎖龍蛇-スカルデット
皆さんお馴染み、ファンデッキのズッ友です。
手札入れ替えによって『パケリン』とガード札を引き込んで、『パケリン』の3体リクルートを決めるのも1つの勝ち筋になります。(昔ほどこれ一本ではありませんが)
リンク召喚の際に『ノクトビジョン』を混ぜることで、無効にされる可能性を減らしつつドロー枚数を増やして最終的な手札の自由度を上げられます。
今は「~が出れば確定で出る」みたいなルートは確保していないので、『方界降世』や『兵隊竜』の効果でモンスターが並んでるけど『L・G・D』へのアクセスは無理って場面で使っていくことになります。
私は『鎖蛇のスカルデット』ってたまに呼んでますが、それはそれとして『虹蛇のエインガナ』が欲しいです。
■水晶機巧-ハリファイバー
既に他のカードのところで説明していますが、ここから『武力の軍奏』に繋げて複数の属性を確保していきます。
また、2つとも下向きにマーカーが向いているので『パケリン』も使いやすいです。
■ドラグニティナイト-ロムルス
『守護竜ピスティ』のSS制限を最低限の消費で解除したうえで、そこそこ用意しにくい風属性となれます。
『竜の渓谷』サーチで『星杯の守護竜』や『ディアボロス』を落とせば展開も更に進むので潤滑油として申し分ないカードです。
また、こちらもマーカーが『パケリン』向きなのも嬉しいですね。
■天球の聖刻印
1も2も『兵隊竜』なこのデッキにおいて、『兵隊竜』をリクルートできるのは感謝してもしきれないです。
必要なかった場合は、後々相手へのプレッシャーをかけられるカードなので隙がありませんが、光属性なので『L・G・D』の素材にはできません。(できないわけじゃないけど)
■リプロドクス
杏子の「『ペンギン・ナイトメア』は風属性…!」って件をやりたいが為に投入されたカードですが、やはり任意の属性に変更できるのはそういう小芝居抜きで普通に便利ですね。
素材が緩いこともあり、いざという時に役立ちます。
今でこそ風属性の用意し易さは中間くらいに構築されていますが、昔は敢えて風だけ入れないでそれだけ属性変更で用意するなんて考えてた時期もありました。
アホですね。
■守護竜ピスティ
『ノクトビジョン』を出す為のドラゴン族リンクですが、その点では『ストライカー・ドラゴン』が優先です。
『スカルデット』や『L・G・D』を出した後に墓地の『星杯の守護竜』で蘇生したバニラドラゴンを変換し、更なる展開に繋げるのが主目的になります。
■ストライカー・ドラゴン
『ノクトビジョン』を出す為のドラゴン族リンクです。
こちらは逆に他の役割はないので、さっさと使ってしまいましょう。
■リンクリボー
『方界降世』での3体展開から名称が異なるモンスター3体となる為のモンスターの1体であり、また二重に『ディアボロス』蘇生のトリガーとなります。
■サクリファイス・アニマ
Mr.ペガサスより借りたカード。
『ヴィジャム』の名称変換用のカードその2です。
リンク先の吸収効果を持ちますが、リンク先が消失するのであまり使いません。
11.さいごに
以上で、デッキ紹介を終わります。
もうこのデッキとも『L・G・D』が登場してからですから1年超の長い付き合いですね。
罠での攻撃反射と『L・G・D』『F・G・D』というコンセプトはそのままに、制限改訂や新カードの登場で細々と調整をし続けたデッキだけあって使用頻度も高いお気に入りです。
今年のコレクターズパックの新規はナンバー的にはBIG3の大岡筑前のターンですが、去年の担当だったBIG2大瀧修三のように手厚いサポートを期待したいですね。(元のコンセプトが貧弱なのもあるので…)
BIG5は今回紹介させてもらった大下幸之助以外のメンバーもいいキャラしてますので、時間があるようなら乃亜編を視聴してみることをオススメします。(結構長いですが)
デュエルとしては、終盤に行われた遊戯&城之内VSBIG5(全員)のデュエルが非常に面白いのでそれだけでも観てくれると私は嬉しい。
「では最後に、私から君にこの言葉を贈ろう…『栄冠は最後の勝利者に与えられるものだ。その経過がどうであれ、最後に勝ったものが勝利者だ。』頑張りたまえ…ハッハッハ」by世界の諺おじさん
フォア・ザ・チーム
0.はじめに
どうも、東のマイサンです。
思ったより早めにやる気が湧いてきました。
今回は遊戯王5D`sに登場したライディングデュエルチームである【チームユニコーン】をイメージしたデッキについて解説していきたいと思います。
チームユニコーンと言えば、先鋒のアンドレによる除外を巧みに利用したシンクロ戦術でパワーを重視したジャックを手玉に取り、次鋒のブレオによるデッキ破壊で遊星の選択肢を奪い、大将のジャンがそのうえで相手の動きを先読みして反撃の芽を摘むというチームプレイが印象的でしたね。
SP-ジ・エンド・オブ・ストームが1度も発動されることがないままお互いの思考に影響を及ぼすジョーカーになり続けたり、凄くカードゲームしているデュエルなので機会があったら観て欲しいです。
それでは早速デッキ解説に移ります。
1.デッキレシピ
こちらがデッキレシピになります。
幻影騎士団を軸として、異次元の一角戦士を活用しつつ全体的なアドバンテージ保持を担う戦士族部分。
素材指定が厳しいユニコーンのエースモンスター達をディスアドバンテージを負わずに場に出せる/バスター部分。
この2つをメインの展開ギミックに据え、ボルテック・バイコーンのデッキ破壊により墓地に送られたカードから次の戦略を組み立てていきます。(カオスで攻める、デッキ破壊を完遂する…など)
イメージとしてはアンドレを中心に、ブレオの戦術を組み込んでいる感じになります。
TFでもジャンのデッキは2人の要素の混成なのでジャン要素も同時に満たしていますね(?)。
それでは早速各カードの説明に移ります。
2.戦士ギミック
■異次元の一角戦士
「異次元の一角戦士は通常召喚できないが、ゲームから除外されているモノケロースを復活させることで手札から特殊召喚できる。蘇れ、モノケロース!そして現れよ、異次元の一角戦士!」という独特な召喚口上で有名なアンドレの使用カードです。
戦士ギミックの存在理由ですね。
自分の場にチューナーが存在し、相手の場にもモンスターが存在する場合に手札から特殊召喚でき、その後レベル3以下の非チューナーを帰還させられます。
効果だけ見ると中々強力なカードですが、この特殊召喚を行うターンは通常召喚を行えないため、活用するなら事前に準備の必要があります。
基本的に聖騎士の追想イゾルデで持って来ますが、混沌領域でもサーチ可能なステータスです。(ちょっと優先度は低めですが)
因みにターン1はないので、2枚引いたら2枚出せます。
■幻影騎士団モンスター
・幻影騎士団ティアースケイルを筆頭とする展開力でイゾルデをリンク召喚し、初動を担う。
・素材として墓地に送った後は墓地効果により防御札を用意しつつ、自身が除外されることにより異次元の一角戦士の帰還先になる。
主にこの2つを目的として採用しているカード群になります。
とにかくティアースケイルが強くて病みつきになってしまうので、幻影騎士団は今後も環境で暴れない程度で収まっていて欲しいです…
■幻影罠
幻影騎士団サイレントブーツのサーチ先です。
幻影霧剣は相手の動きをダイレクトに止められますが、このデッキは発動した霧剣を自発的に剥がす手段があまりないので切羽詰まってない限りは幻影翼からサーチします。
共通の墓地効果とティアースケイルで緊急時の壁や虚空海竜リヴァイエールの素材となれるのも優秀です。
■幻影騎士団罠
幻影騎士団ダスティローブのサーチ先です。(サイレントでも一応サーチはできます)
幻影騎士団シェード・ブリガンダインは戦士族の供給に、幻影騎士団ロスト・ヴァンブレイズは相手ターンに出して壁となったり、自分のモンスターのレベル調整に使ったりできます。
■フォトン・スラッシャー
イゾルデをリンク召喚する為のモンスターです。
混沌領域でサーチ可能な為、ピン積みしています。
■終末の騎士
サイレントかダスティを墓地に送ってブリガンダインを手札に加え、イゾルデに繋げます。
他の初動で済んだ場合は、アンクリボーや妖醒龍ラルバウールを墓地に送って別のギミックの一助となれるので便利ですね。
■Xセイバー パシウル
今は後述のトルクチューン・ギアによってチューナーを確保することが多いので使わない場合もありますが、除去されたイゾルデを蘇生・帰還してから異次元の一角戦士の特殊召喚を狙うためには必要となるので入っています。
素引きしても壁になるのが偉いです。
■焔聖騎士-リナルド
イゾルデのリクルート効果や焔聖騎士-アストルフォで特殊召喚し、次手となるD・D・Rや終盤でのリーサルが期待できる使い捨て学習装置のサルベージを狙います。
引いてもイゾルデでリクルートするモンスターをアストルフォにすれば自分から出てこれるので扱いやすいです。
■焔聖騎士-アストルフォ
当初は焔聖騎士はリナルドのみの採用だったのですが、効果があまりにもアンドレっぽい挙動なので採用しました。
自分と他のモンスターを一緒に除外し先のターンで帰還(一角獣の使い魔)、一緒に出てきたリナルドにより魔法を回収(パラレル・セレクト)…うーん、間違いない。
タイムラグは大きいですが、耐久力はかなり高いデッキなので反撃の狼煙としては結構活躍を見込めます。
■トルクチューン・ギア
戦士族ではありませんが、ギミックとしてはこちらに分類されるのでこっちで説明します。
初動でイゾルデを立てた場合、ほぼ確実にユニオン・キャリアーを追加で立てることができるのでイゾルデに装備させることによって、チューナーを供給します。
そのターン中にはイゾルデでサーチした異次元の一角戦士は使えないので結局1ターンは生き残る必要がありますが、打点も3100まで上がるため幻影翼と併せてそれなりに生き延びやすいです。
装備すると「秘密兵器を使わせてもらうぜ…(ブォォォォォォォン)」「オーバーブーストシステム!?」という小芝居が入ります。
因みに打点アップとチューナー化の効果と違い、装備モンスターへの耐性付与はキャリアーで装備した場合は適用されません。
■装備魔法
装備魔法はティアースケイル初動でなかった場合、イゾルデで呼び出しておきたい時があるので3枚入れてます。
1枚目はモンスターの除外がメインギミックにありますので鉄板のD・D・R。
2枚目はバイコーンによるデッキ破壊で削れたデッキを火力に変えられる使い捨て学習装置。
3枚目はバイコーンによるデッキ破壊のセーフティとなる執念の剣。
因みに使い捨て学習装置は~の数×200ポイント攻撃力アップ!っていうのがSp-スピード・エナジーっぽいのでそう呼んでます。
でっけぇ角のサンダー・ユニコーンが誕生した時の快感が素晴らしいですね。
執念の剣はトップに戻したら幻影騎士団の墓地効果でデッキをかき混ぜてトップ固定を解除するのがほとんどですが、モノケロースを握っていて次のターン出したいとかでそのまま置いておくこともあります。
■増援
説明不要の制限カードです。
状況に応じた戦士族を持って来ます。
4./バスター及びシンクロギミック
■サイキック・リフレクター
言わずと知れたシンクロ補助ギミックですね。
緊急テレポート、ワン・フォー・ワンで特殊召喚もできますので、異次元の一角戦士の特殊召喚に繋げる役割も持てます。
バスター・スナイパーがまだ墓地にいない場合は、混沌魔龍カオス・ルーラーをシンクロ召喚しておきます。
■バスター・スナイパー
種族変更効果を目当てに採用しています。
チームユニコーンのエースモンスターは、ユニコーンとバイコーンが獣チューナー指定なのに対してライトニング・トライコーンのみ獣非チューナー指定で、どうしても組み合わせるのが難しかったので頼ることにしました。
リクルート効果の方は使うとシンクロしか出せなくなりますが、バイコーンが立てられた時点でそれを中心とした戦術にシフトするのであまり気になりません。
■バスター・ビースト、バスター・モード
リフレクターのお供ですね。
リフレクター展開から入らずにバイコーンを立てて効果を使った場合、たまにバスター・モードが落ちて泣くことがあります。
スナイパー共々かなり獣感がある獣戦士なのでチームユニコーンとしてはシンパシーを感じるモンスターたちですね。
■X-セイバー エアベルン、一角獣の使い魔
水晶機巧-ハリファイバーの効果で呼び出してチューナーに獣族の指定をしているユニコーンとバイコーンのシンクロを狙います。
一角獣の使い魔は同じステータスに魔轟神獣ケルベラルがいますが、有効な状況で手札から切れる場面が少ないので使用カード優先で採用しています。
ジャックを陥れたシーンが印象的なカードですが、OCGではルール上使用するのにも一苦労ですね…効果はまずないものとして考えてます。
X-セイバー エアベルンを採用している理由ですが、こいつしかレベル3獣族チューナーがいないからです。
一番マシとかそういう次元ではなく1体しかいません。
■緊急テレポート
リフレクターを呼べます。
1ターン内の視点で見るとアド損ですが、サーチと蘇生だけして敢えて素材にせずに除外させることで次のターンD・D・Rで帰還とかするとテクいですね。
やったことはないです。
■ワン・フォー・ワン
リフレクターを呼べます。
手札コストがプラスに働くことが多いほか、リフレクターを既に別の手段で供給できている場合はクリボー系やラルバウールに出し先を変えられるのが強いです。
5.カオスギミック
■終焉龍カオス・エンペラー
Sp-ジ・エンド・オブ・ストーム・ドラゴンって言いながら使ってます。
相手のカードを(ほぼ)全て除去したうえでその数×300ダメージ与えるので間違いないでしょう。
メインモンスターゾーンに出すと、自身の効果で消えるうえに墓地に送った枚数にもカウントされないので可能な限りペンデュラム効果を使ってEXデッキから出します。
ラルバウールでサーチして、そのラルバウールを墓地のリンクリボーと入れ替えれば無駄が無いですね。
■妖醒龍ラルバウール
カオスエンペラーをサーチできます。
自分のモンスターが倒されたらSp-ジ・エンド・オブ・ストーム(・ドラゴン)を手札に加えられる…どこかで見たことがありますね。
そうです、レッドデーモンにユニコーンが破壊されてパラレル・セレクトを発動したシーンです。
「俺が復帰させるのはSp-ジ・エンド・オブ・ストーム・ドラゴン!」と高らかに宣言しましょう。
■混沌領域
光と闇の2つの心を入れ替える魔法カードです。
初動のフォトン・スラッシャー、展開の異次元の一角戦士、エースのカオスエンペラーとサーチ先のラインナップも幅広くて便利ですね。
墓地効果も優秀で、バイコーンのデッキ破壊に巻き込まれてもアドバンテージに繋がるので頭が上がりません。
強いていえば光側には捨てたいモンスターがあまりいないくらいですね。
■エターナル・カオス
相手モンスターの攻撃宣言時にラルバウールを落とす運用が主です。
場合によってはクリボーンとアンクリボーをセットで墓地に送るのも有りです。(落としたターンにクリボーンを使ってしまうと制約でアンクリボーの効果が使えないので、壁とできるのは次のターン以降になりますが)
6.その他のカード
■モノケロース
遊星が効果を知っていた方のアンドレ使用カードです。
獣チューナーとシンクロ素材になることでその獣チューナーを蘇生できる効果は中々優秀ですが、特殊召喚コストの魔法除外がかなり重いです。
積極的に特殊召喚は狙わず無理しない範囲で使っていくカードですね。
■アンクリボー
手札から投げると一時的に墓地のモンスターを復活させられるクリボーですが、このデッキでは自身が破壊されるとエンドフェイズに死者蘇生をサーチ・サルベージできる効果をメインに使っていきます。
サルベージも可能なのが胆で、そのお陰でクリボーン含めバイコーンで全てが吹っ飛んでも役割を完遂できるのが非常に有難いです。
普通に使ってもこちらの場ががら空きで相手の場に複数モンスターがいるときにバイコーンを復活させて相手を悩ませたりできますので強いですね。
■クリボーン
手札から投げるとそのターンに戦闘破壊されたモンスターを復活させられるクリボーです。
この効果も強力ですが、相手の攻撃宣言時に墓地から除外することでクリボーモンスターを好きな数だけ復活させられるというバグ効果を持っています。
これでアンクリボーを蘇生して相手の攻撃を躊躇させたり、死者蘇生のサーチ・サルベージで次のターンに繋げられます。
アンクリボーの効果はターン1ですが、こちらは1ターンに何度も使えるので壁供給としての役割はピカイチです。
リンクリボーも蘇生可能ですが、攻撃対象の再選択の際には効果が使えないので、ダメージを覚悟してでもモンスターを増やしたい場合を除いては避けます。
■サイバネット・ユニバース
1ターンに1度、墓地のモンスターをデッキに戻すことができるフィールド魔法です。
バイコーンで吹っ飛んだキーカードや、リフレクターを戻してギミックの停止を防ぎます。
特に戻すカードがなければ相手の墓地効果を潰したりもできます。
似た効果だとSPYRAL RESORTはサーチも付属するのが優秀ですが、拾う手段が警衛バリケイドベルグになる都合上タイムラグが2ターンとなってしまい、流石に遅すぎると判断しました。
■死者蘇生
アンクリボーでサーチ・サルベージしてバイコーンを蘇生させていきます。
他の場面でもシンプルに強いですね。
■精神操作
手札にあったらドローする時に「まあドローしてから考えるか」って言えます。
私は8割くらいの確率で言うのを忘れます。
攻撃することもSp-ジ・エンド・オブ・ストームを発動することもなく、素材にして墓地送りにしてあげましょう。
7.EXデッキのカード
■チームユニコーンのエースたち
アンドレ、ブレオ、ジャンがそれぞれ使ったエースモンスターです。
スナイパーのところでも書きましたが、ユニコーンとバイコーンが獣チューナー指定なのに対してトライコーンだけ逆転して獣非チューナー指定になっています。
また二角獣レームがチューナー失格になったりトライコーンに素材縛りが付いたりで、アニメの素材でシンクロ召喚できるのはユニコーンだけだったりします。
このデッキの軸となるのは勿論バイコーンで、可能な限り早めにシンクロして墓地に置いておきたいですね。
バイコーンが墓地に行ったならば、実質的に同じ役割を果たせるトライコーンが次点となります。
ユニコーンはあまり有効に活用できる場面は少ないですが、一発で大きなダメージを取りたい時に輝くこともあります。(使い捨て学習装置を装備した時とか)
Sp-スピード・エナジーを受けて猛り狂い、ハーフ・カウンターを突き抜けてスタダをパリィンするユニコーンが好きです。
BGMも併せて観客は興奮します。
因みに米版だとレリーフ統一ができて凄くカッコいいです、買おう!
■超魔導騎士-ブラック・キャバルリー、ドロドロゴン
本編で遊星のシンクロモンスターによる融合という戦術をその身で受けたチームユニコーンは、その後自分たちもその戦術を取り入れてもおかしくないんじゃないか?と思い投入しました。
所謂♯2概念というやつですね。
異次元の一角戦士で幻影騎士団を帰還させた時点で素材が揃うのでかなり出しやすく、バイコーンによる墓地肥やしで打点も高くなります。
馬の存在感も大きくチームユニコーンらしさのあるカードですが、一々攻撃力を再計算するのが正直大変です。
■混沌魔龍カオス・ルーラー
スナイパーなしでリフレクターを出した場合に立てます。
墓地効果持ちが多いこのデッキでは複数枚のアドバンテージが得られる可能性が高く、また復活効果で墓地のモンスターを除外できるので混沌領域やD・D・Rの弾を作りやすくなるいいカードです。
■超念動体ビヒーマス
なんかサイキックな感じになった百獣王ベヒーモスくんです(大嘘)。
相手が強力な耐性を持つモンスターで攻めてきたらぶつけてあげます。
■虚空海竜リヴァイエール
幻影罠で蘇生した幻影騎士団とついでに湧いてきたティアースケイルで組みます。
カオスのコストとしたリフレクターや自身の効果で除外されたクリボーンを出せると強力です。
■サイバース・リマインダー
サイバネット・ユニバースを墓地から拾う用に入れています。
出し方はリヴァイエールと同じです。
効果を「発動するターン」にサイバース以外EXデッキから特殊召喚できないという恐ろしい制約を持っています。
そのため、実質的に警衛バリケイドベルグと同程度のタイムラグがありますが、自爆特攻を重ねる可能性が高いデッキなので守備表示で出してライフを守れるという点と、素材とした幻影騎士団が墓地に戻るという点でこちらを採用しています。
■アークロード・パラディオン
フォア・ザ・チームを体現した効果とケンタウロスのような体躯を持つ実質チームユニコーンなモンスターです。
一人でやるのに飽き飽きしてきたら使いましょう。
相手モンスターに対しても「一緒にやらないか?」って声を掛けれます。
無効効果はインクの染みになっていますが攻撃力集約効果だけで十分に強力で、カオスモンスターが出せる状態ならそれだけでパっと超打点になれるので結構重宝します。
■トロイメア・ユニコーン
実はサンダー・ユニコーンと打点が同じです。
このデッキだとなんの躊躇もなく出せるのがいいですね。
戦士族ギミックの核です。
多分軽い女じゃないのでジャンにも許されるでしょう。
サーチ効果で異次元の一角戦士を持ってきつつ、リクルート効果でリナルドを持ってきてD・D・Rを拾う初動を担います。
光属性なので使った後もカオスの種になりつつ、除外されたなら混沌領域でEXデッキに返し再利用…と何回でも遊べるカードです。
■水晶機巧-ハリファイバー
獣族のチューナーを呼んできます。
本当にそれだけなので出した後はボーっとしてます。
シンクロチューナーも前は入れていましたが、枠の都合で消えました。
■ユニオン・キャリアー
イゾルデが出たら大抵ついでに立てることができます。
イゾルデにトルクチューンを装備して打点を上げ、1ターン生き延びる手助けをします。
手札に緊テレやワンフォがあってイゾルデが消えてもチューナー展開が可能な場合は使わずに取っておいて、後々クリボー系やラルバウールを落とす役割にシフトということも可能で汎用性が高いです。
■リンクリボー
墓地に置いておけば、ラルバウール自己再生でカオスエンペラーをサーチした後にラルバウールが戦闘破壊されなかった場合にもEXモンスターゾーンを使わずにラルバウールを除外してペンデュラム効果の発動に繋ぐことができるので、早めに出しておきたいモンスターです。
イゾルデからの展開でキャリアーを出すとき、リナルドをリンクリボーにしてもティアースケイルと一緒に変わらず出せるのでそこで出しておきます。
8.さいごに
異次元の一角戦士を使いたい!というコンセプトだけで始まったデッキですが、何度も何度も試行錯誤しているうちに今の形になりました。
結果かなりアドリブ力が試される「あの複雑怪奇なデッキをよくミス一つなく回せるもんだ」って感じのデッキになりましたが、長い時間をかけただけあって「あぁチームユニコーンがデュエルしてるな…」と自他ともに感じられる仕上がりで、今でもかなりお気に入りのデッキですね。
私にはアンドレのような天性のカードプレイングセンスはないので、今後も精進していきたいものです。
最後に一言…
チームユニコーン戦を観よう!!!!
選択されなかった者
0.はじめに
1回しか記事を書いていない当ブログでしたが、某遊戯王○×8で何とも言えないヴォルカニックのレシピが投稿されてたので、数年越しに2つ目の記事を書くことにしました。
今後も不定期ですが、手持ちのデッキについて解説できたらなーと思います。
今回は現在メインで使うことの多いヴォルカニックデッキについて自分自身の思考整理を兼ねて書き留めていきます。
あまり親切な記事ではないとは思いますが、良かったら読んでいってください。
1.サンプルレシピ
現在、私が運用している2種のヴォルカニックになります。
■タイプA
ヴォルカニック・デビルやヴォルカニック・ロケットなどを投入している、ヴォルカニックとしての純度が高い構築です。
戦闘ダメージと効果ダメージ半々程度でのフィニッシュを想定した構築ですが、単体で機能しないカードの枚数が多い都合上、対面の妨害にはあまり強く出られません。
先手で必ずしたい動きがあるわけではありませんが、妨害を受けにくい先手で考えるのが安全です。
基本的にパワーとしてはタイプBに劣りますが、伏せの種類が豊富なので盤面からこちらの行動の全容が悟られ辛いです。
また、ブレイズ・キャノン・マガジンは可能な限りフィールドに維持したいので、引いた場合はコストとして墓地に送ることはあまりオススメしません。(そうしないと最低限の防御すらできない、などの場合を除いて)
■タイプB
フル投入するヴォルカニックをヴォルカニック・バックショットとヴォルカニック・バレットに限定し、バックショットによるバーンを主軸とした構築です。
モンスターを展開する手段が大量に搭載されているため、相手の妨害を受け切って展開することが可能で、効果ダメージ分だけで8000ポイント削りきることも可能です。
水晶機巧-ハリファイバーから永遠の淑女ベアトリーチェを立てるルートがあるので、基本的に先手を取ってそれを狙います。
デッキ内のヴォルカニックが少なく、また明確なリーサル手段があるので、引いたマガジンはコストとしてしまって構いません。
以上の2デッキを元に、採用しているカードについて説明していきます。
2.ヴォルカニック、ブレイズ・キャノンカードについて
まずはシンプルにヴォルカニック及びブレイズ・キャノンというカテゴリに属しているカードについて説明します。
■ヴォルカニック・デビル(A)
遊戯王GX内でもオブライエンのエースとして何度も活躍したヴォルカニックの切り札です。
相手モンスターを戦闘破壊した時に敵陣を全滅させる効果、相手がバトルフェイズに入った場合相手モンスターを全て自分に攻撃させる効果など今の基準で見ても遜色ない効果を持ちます。
1度正規の方法で特殊召喚すれば、その後の蘇生・帰還は可能なので相手バトルフェイズ中に特殊召喚して奇襲を行うことも可能です。
ただし難点も多く、まず召喚条件となるブレイズ・キャノン-トライデントを墓地に送るという行為そのものです。
トライデントもまたブレイズ・キャノンを墓地に送らなければ発動できないカードなので単純計算3枚のカードが必要となります。
フィールドでトライデント扱いとなるマガジンならそれ1枚で済みますが、こちらはこちらで永続罠のため準備に時間がかかってしまいます。
そしてもう1つは守備力が半端に高いため(1800)、手札に加える手段が少ないことです。
灼熱の火霊使いヒータ等、自然にデッキに組み込めるギミックが使えず、《妖醒龍ラルバウール+魂をさまよう墓場》《サブテラーの継承+影依の炎核ヴォイド》など活用性に乏しくデッキスロットも食うギミックしかありません。
(10期中はEXモンスターゾーンの仕様上、幻創龍ファンタズメイや鉄騎龍ティアマトンなどの闇属性・ドラゴン族が使いやすかったため、ラルバウールに関しては問題ありませんでした)
なのでサーチするよりはフル投入したうえでマガジンなどのドローソースで引きにいくのがいいでしょう。
被ってもマガジンの弾にすればよいので、そこはあまり気にならないです。
■ヴォルカニック・ロケット(A)
ブレイズ・キャノンをサーチ・サルベージすることができるヴォルカニックの起点です。
あらゆる召喚行為をトリガーに発動可能かつ、サーチだけではなくサルベージも可能というのは出た時期を考えると非常に優秀です。
ヴォルカニックとしての純度を高めていくならば、召喚僧サモン・プリーストも投入してできる限り素早く引き込めるようにしたいところです。
サモプリから出した場合やロケット+SS可能な星4という展開をした場合、No.12刻不知のデュガレスをエクシーズ召喚して素材としたロケットをそのまま蘇生することでロケットの効果を2回使え、トライデントをスムーズに発動できるのでデビルの召喚補助として優秀です。(墓地にモンスターが1体もいない状態では蘇生効果を選択できないのでそれだけ気を付けましょう)
総じて非常に重要なカードですが(特にタイプAのような構築の場合)、持ってくる手段がデビルに続き少ないです。
幸いリンクヒータで持ってこれるステータスはしていますが、初動向きの効果のため数ターン跨ぐ可能性がある方法は現実的ではありません。
ヴォルカニック・リボルバーや簡易融合で出した炎の騎士キラーにトランスターンを使って出すなども試しましたが、実戦に耐え得るのはサモプリだけでした。
なのでデビルに続きこれもまた無理して持ってくるよりは引けたらラッキーという心持ちで運用するのがデッキに負担をかけないかな、と思います。
また、あくまでブレイズ・キャノンを持ってくるだけでモンスター展開としての役割を担えないので、場合によっては不採用も考えられます。
自分の目指すデッキタイプによって変えていきましょう。
■ヴォルカニック・カウンター(A、B)
最後のミッションをOCGでは発動できないことで有名なヴォルカニックの最終兵器です。
受けた戦闘ダメージをそっくりそのまま相手にも返すという豪快な効果をしており、これを主軸とした構築も一考できます。(単調なデュエルになりますが)
主軸としない場合でも、効果破壊できない高打点のモンスターへの対処が難しいというヴォルカニックの弱点を補完してくれるので1~2枚入れておくと役立ちます。
しかし発動が強制という致命的な弱点を抱えており、マガジンがバトルフェイズに発動できないことも加えて相手ターンに狙ってダメージを出すことは不可能に近いです。
可能な限り自分ターンの自爆特攻で起動できるようにします。
レアなケースではありますが、墓地に炎属性がカウンターのみでダメージを受けると、カウンターは除外されるが墓地に炎属性がないので効果は不発になるという現象が起きます。
カウンターのみ墓地に置いておくという状況はできるだけ避けた方が良いです。
それと、ダメージを受けた後に効果を発動する形になるので、前述の通り相討ちは発生しません。
■ヴォルカニック・バックショット(A、B)
こいつだけ食らったことがある!という人も結構いるであろうヴォルカニックの特攻隊長です。
概ねヴォルカニックである以上は、取り敢えず墓地マガジンでバックショットから入ることが多いと思います。
全体破壊効果は勿論優秀かつ生命線ではありますが、バーン効果はどこから墓地に送られても強制発動するので、墓地に送った後は蘇生→各種素材に…と進めることでバーンを稼いでいくことができ、非常に優秀です。
その最たる例が天輪の双星道士であり、一気に全てのバックショットを蘇生することができます。
レベル2×3+レベル2チューナーという組み合わせは花衛札-雨四光のシンクロ召喚が可能であり、それだけで1500(最初のバックショット×3)+1500(天輪で蘇生したバックショット×3)+1500(雨四光)の合計4500のバーンを与えることができます。
バーン効果だけで8000削りきることも場合によっては可能なので、相手モンスターを破壊できないとしても墓地に送るだけ送っておくというのも有効に働くことがあります。
弱点は言わずもがなですが、墓穴の指名者です。
破壊効果もバーン効果も無力化されたうえで、1体減ってしまうのでその後の展開にも支障が出ます。
屋敷わらしや蘇生罠を入れて逃れる術を考えていた時期もありましたが、そもそもテーマ内だけでの勝ち筋が確立されているデッキではないので、自分の動きに関わらないカードを大量に投入するスロットはありません。
今は食らったら仕方ないで割り切ってます。
■ヴォルカニック・バレット(A、B)
墓地効果で同名カードをサーチできるヴォルカニックの補給線です。
昔のカード故に効果発動に名称制限はありませんので、加えたバレットをコストにするなどしてすぐに墓地に送れば同じターン中にまたサーチが可能です。
貪欲な壺や一撃必殺!居合ドローでデッキに戻して3回以上発動できるとおいしいですね。
手札コストやマガジンの弾丸として非常に優秀なバレットですが、レベル1非チューナーというステータスもまた重要で、手札コストを払うことで蘇生できるレベル1チューナーであるジェット・シンクロンと組み合わせることで前述の天輪のシンクロ召喚が容易になっています。
大体の場面で強く運用できるカードですが、単体ではレベル1バニラみたいなものなので、手札に抱えててもお荷物にしかならないことは認識しておきましょう。
また、案外ライフコストは貪欲などを絡めてたくさん発動していると馬鹿にならない数値になっていきます。
渋って負けるのは一番しょうもないですが、相手のリーサルラインをハッキリと超えてしまうようなら控えるのも手です。
■ブレイズ・キャノン(タイプA)
3種類あるブレイズ・キャノンの基本形です。
デビルの特殊召喚を狙わないのであれば入れる必要はありません、また入れる場合でもロケットがサルベージも可能なため1枚で大丈夫です。
破壊効果についてですが、炎族を墓地に送るのは効果、1ターンに1度の発動制限はない、この2点だけ覚えておくといいです。
チェーンで破壊された場合は手札に弾丸が残りますし、宵星の機神ディンギルスなどの回数制の耐性ならば無理やり撃ち抜けます。
■ブレイズ・キャノン-トライデント(タイプA)
ブレイズ・キャノンの進化形です…が、強化点は弾丸となる炎族の打点制限がなくなったことと500バーンのオマケが付くくらいです。
ブレイズ・キャノンを墓地に送るというコストに見合ってはいませんが、下準備なしでデビルを出す場合は必要になるので、そういうコンセプトなら投入します。(勿論こちらも1枚のみ採用です)
発動する意味はほとんどないので、サモプリのコスト用に手札に抱えておきます。(一応、伏せるだけならコストは要らないので伏せカードを守りたいなら一緒に伏せるのも有りです)
バーン効果は破壊と同時に発生する扱いなので、相手モンスターの破壊時効果のタイミングを逃させるという使い方はできないので注意しましょう。
■ブレイズ・キャノン・マガジン(タイプA、B)
どんな構築にするにしてもほぼほぼ3枚入る超有能な亜種ブレイズ・キャノンです。
墓地効果で相手ターンにバックショットを発射するのは勿論強いですが、バレット等の手札に抱えても意味の薄いヴォルカニックを毎ターン1ドローに変えることができるのでロングゲームを想定する場合は可能な限りフィールドに置いておきたいです。
また、フィールドでトライデントとして扱う効果を持っているのでデビルの召喚コストを1枚で賄うことができます。
フィールドで発動する効果も墓地効果もヴォルカニックに非常に噛み合っている良い効果ですが、メインフェイズにしか発動できないという弱点があります。
相手の攻撃に合わせてカウンターを墓地に送るという使い方はできませんし、展開を途中で止めて取り敢えずバトルに入るという形でバックショットをいなされることもあります。
因みにフィールドで発動する効果は名称ターン1ですが、墓地効果にターン1はありません。
一般的な型では1ターンに何度も発動することはないと思いますが、貪欲な瓶を採用して相手ターンに複数回バックショットを放つ型や、カウンターを複数枚墓地に送ってダメージ反射で一気に決める型では役に立ちます。
2.ヴォルカニック以外のメインデッキのカード(A、B共通)
■ジェット・シンクロン
自己再生能力を持ったチューナーですのでその強さは言わずもがなですね。
ハリファイバーや天輪へのアクセスとして非常に優秀です。
タイプAではハリファイバーは中盤以降に使うので初動で必要になることはありませんが、1枚でリンクヒータになれるので事故った場合の保険にもなります。
タイプBでは初動がハリファイバーになるほか、アクセル・シンクロンのコストにも必要となるのでフル投入しています。
■貪欲な壺
マガジンでのバックショット落としやバレットの連続サーチで墓地にモンスターが溜まりやすく、またそれらを戻す意味も大きいヴォルカニックにおあつらえ向きのカードです。
ただ、タイプBのようにバックショットを墓地⇔フィールドで行き来させる構築の場合は墓地に置いたままにする時もあります。
発動できないタイミングはほとんどないため、どんなデッキタイプでも複数枚入れていいと思います。
■おろかな副葬
マガジンを墓地に送れます。
同じ役割ではバージェストマ・マーレラがありますが、先手を相手に取られた時を考えると基本的にこちらを優先した方が良いです。
名称ターン1があるので、連発はできません。
■ワン・フォー・ワン
ジェットロンかバレットを持ってきます。
どちらもデッキから早々に消えることが往々にしてあるので、引いた時には発動できず…ってことが稀にありますが、基本的に優秀な初動になるのでその時のリミットいっぱいまで入れていいと思います。
3.EXデッキのカード(A、B共通)
■花衛札-雨四光
生きたドロー・ボム(オブライエンが使用した、相手のドローに反応して1000バーンを与える罠)とも言えるモンスター。
対象耐性及び効果破壊耐性を持ち3000/3000とスタッツも高いので、結構な場持ちの良さを誇ります。
普通のデッキでは非チューナー×3+チューナーという召喚条件をクリアするのが中々難しいですが、マガジンを発動すれば墓地にレベル2が3体溜まるヴォルカニックにおいては、天輪をシンクロ召喚するだけで擁立できるのでかなり出てきます。
地味に効果破壊耐性は自分が発動したカードにも適用されるタイプなので、クレイジー・ファイヤーを発動しても生き残ったりします。
ドローを破棄を行わなかった場合、バーンだけでなく耐性も消失することには気を付けましょう。
■驀進装甲ライノセイバー
攻撃が成立したバトルフェイズ終了時に自身をリリースすることで合計レベルが同じになるよう墓地のモンスターに分離できるシンクロモンスターです。
タイプBの要であり、他のリンクモンスターなどで相手の妨害を全て受け切ってからこいつで殴りかかるのが基本です。
素の打点は低めですが、打点アップの効果もあるため召喚さえ通れば問題ないです。
以下のルートで相手ライフを削り取ります。
ライノ効果でバックショット2体、オライオン、ジェットロンSS
↓
バックショットとオライオンでプロキシー・F・マジシャンをリンクし、効果でバックショットと幻獣機トークンで重爆撃禽ボム・フェネクスを融合
↓
プロキシーF効果で手札のバレットをSSし、ジェットロンと天輪でシンクロ、効果でバックショット3体をSS
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ボムフェネの効果を使った後、バックショット3体と天輪で雨四光をシンクロ
手札や効果の発動状況で多少変わってきますが、概ねやることは同じです。
この動きだけでバックショット500×5枚、ボムフェネ300×6枚、雨四光1500×1枚で最低でも5800ダメージ取れます。
当然、事前にマガジンでバックショット3枚を墓地に送ってますからそれに1500加算して、7300削れる計算になります。
■天輪の双星道士
ここまでで何度も名前があがってるので今更と言えなくもないですが、今のヴォルカニックを形作る根幹の1枚です。
(相手の場にモンスターがいれば)即座にバックショット3体を墓地に送れるマガジンと、シンクロ召喚成功時に4体までレベル2非チューナーを復活させるこいつの噛み合いは凄まじいです。
これでバックショット3体を釣って4体で雨四光を立てるだけで3000ダメージ入ります。
効果発動後にシンクロ召喚以外のEX召喚が制限されるので、展開するなら最後にしましょう。(逆に言うとヴォルカニックで使ってると「この効果で制約は発動後にしかかからないのか…」と思うことは結構あります)
また、シンクロ召喚成功時の効果が時の任意効果のため、ハリファイバーの効果で出す場合はチェーン1で発動しないとタイミングを逃します。
■トロイメア・ユニコーン
カードを1枚デッキバウンスできる汎用リンク3です。
ヴォルカニックはテーマ内に破壊以外の除去手段を持たないので、任意に呼び出すことができるEXデッキに破壊耐性を無視できるカードを1枚は入れておいた方がいいです。
その中でもユニコーンはバックにも触れる活用の幅が魅力の1枚です。
■水晶機巧-ハリファイバー
タイプA、B共通の活用方法としてはシンクロチューナーを特殊召喚する効果により天輪を呼び出し、バックショットを呼び出すことです。
用意できるモンスターの数にもよりますが、ハリファイバーで出したチューナーを使って天輪→雨四光と展開し、相手ターンにハリファイバー自身も上記のように天輪になれば大きくダメージが取れるので可能なら狙いにいきます。
タイプBでは以下のようにハリファイバーから永遠の淑女ベアトリーチェを擁立する展開を組み込んでいるので、基本的に先手で出していきます。
ハリファイバー効果でオライオン、2体で幻獣機アウローラドンをリンク、幻獣機トークン4体SS
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ラドン効果で幻獣機ハムストラットSS(ラドンと幻獣機トークンをリリース)、ハム効果でオライオンSS(幻獣機トークンをリリース)
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幻獣機トークンとオライオンでアクセロンをシンクロ、効果でジェットロンを墓地に送ってレベルアップ
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ハム(幻獣機トークンが1体いるのでレベル6)とアクセロンでベアトをエクシーズ
オライオンの墓地除外効果を活用すればハムを素引きしていても特に問題ないので、ルートが潰れるのはアクセロンで落とすジェットロンがデッキに残ってない場合だけです。
■リンクリボー
バレットやジェットロンを素材として墓地に送る役目です。
デビルとリンクリがいる状態で相手がバトルに入った場合、リンクリ効果で巻き戻しが発生した場合も強制的に攻撃しなければならないので大ダメージを与えることができます。
今回公開したレシピでは相手の不注意がない限り無理ですが、蘇生罠を多めに積む構築なら狙って使えるコンボなので、そういう処理になることは覚えていて損はないです。
4.ヴォルカニック以外のメインデッキのカード(A)
■召喚僧サモン・プリースト
レベル4もリクルートできるお馴染みのお爺ちゃんです。
落としても基本的にアドバンテージに繋がらない魔法カードがコストなこともあり、無効にされるとかなり辛いですが、ロケットを持ってくる手段の中では結局1番強いので採用してます。
効果さえ通ればデュガレスのエクシーズ召喚に繋がるのでリターンは大きいです。
また、4チューナーを入れておけばマガジンを使い回せるPSYフレーム・ロードΩも1枚で出せるのでセットで採用しておくといいと思います。
■魔救の分析者、天威龍-ナハタ
概ね役割が同じなのでセットで説明します。
サモプリの項目で書いたとおり、ロケットを絡めてデュガレスを出すという動きがタイプAでは非常にその後のゲームメイクを助けてくれるので、自力で特殊召喚できるレベル4枠として採用しています。
分析者は先手では出すことはできませんが、チューナーでもあるため採用しています。
ナハタは先手で出せるモンスターの中で、クレイジー・ファイヤートークンの戦闘で効果を使える可能性があるので選びました。
この枠は好みでいいかなとは思います。
■ゾンビキャリア
ハリファイバーから呼び出して墓地に置いておきます。
バレットをコストに使えばバレットの効果によるアドバンテージ稼ぎがもう1回行えるのでお得ですね。
基本的にバージェストマ等と併せて聖光の宣告者をエクシーズ召喚し、マガジンで墓地に送ったデビルやロケットをサルベージして間接サーチします。
EXデッキの都合上1枚ではハリファイバーになれないことと、ジェットロンと違い闇属性なのでハリファイバーで出してもそこから出せるのがユニコーンくらいしかないのが弱点です。
■クレイジー・ファイヤー
一応こっちに枠を設けましたが、実質ヴォルカニックカードみたいなものです。
破壊するカードをマガジンにすれば、連続で全体破壊を撃ち込めます。
コンボカードなので単品では腐るのが難点ですが、速攻魔法なので小回りが利くのが便利ですね。
因みに雨四光は前述の通り、自分のカードによる効果破壊もシャットアウトするので相手の場をこれで荒らしてから雨四光とトークンで4000ダメージ取ったりもできます。
■死者蘇生
ド汎用カードです。
タイプAはそれなりにロングゲームを想定していることもあり、蘇生候補は多いです。
デビルも1回正規召喚すれば蘇生できます。
■バージェストマ・ディノミスクス
墓地に置いておくと強いカードが多いデッキなので、手札を切りつつ除外効果を使えるのはありがたいです。
バジェ共通の罠に直接チェーンしてレベル2モンスターとして特殊召喚できる効果も展開の幅が広がるので有用です。
ゾンキャリの項目でも説明した通り主に聖光のエクシーズ召喚に使いますが、打点もそこそこあるので残してもいいですね。(エクシーズ素材とした場合は除外されず墓地に送られますが、罠の枚数的に無理して狙う必要はあまりないです)
■バージェストマ・マーレラ
罠の枚数のかさましとしておろかな副葬と分割して採用しています。
聖光の素材になりつつそれで拾うカードを落とせるマガジンを墓地に送れるので、その点においては他のバジェよりシナジーが強いです。
■バージェストマ・レアンコイリア
他のバジェと違って直接的なアドバンテージは取れませんが、カウンターを不意打ちで起動できるため1枚採用しています。
こちらも既にマガジンを除外して使っているならマーレラと同じ役割を持てますが、初動にはなれないため入れなくてもいいです。
5.ヴォルカニック以外のEXデッキのカード(A)
■PSYフレーム・ロードΩ
維持すれば毎ターンマガジンやカウンターを使い回せるシンクロモンスターです。
逃げられず破壊されたとしても墓地のカードをデッキに戻せるのでEXに余裕のない構築ではありがたいですが、分析者が噛んでいたとしてもまずはデュガレスを優先した方がベターです。
■ラヴァルバル・サラマンダー
炎属性モンスターを含むカード2枚で手札交換を行えます。
ライノセイバーから分離させたモンスターでメイン2に立てて、その効果で相手ターンへ備えましょう。
ドローが先なので多少捨てるカードの選択肢が広いのは有用ですが、バレットを絡めないと手札は増えてないので無理して狙うほどではないです。
■瑚之龍
天輪でバックショットを3体蘇生した時、「(こちらのリソースがもう少ないし雨四光立てても相手のライフにまだ余裕がある…)」って場合はこれを経由してΩという選択肢を取り、Ωによるマガジン墓地戻しと墓地に送られた時の1ドローでリソース確保に動きます。
また、ハリファイバーが飛ぶ前に除去に狙われた場合にタイミングを逃してしまう天輪ではなくコーラルを出しておくという動きができるので、1枚入れておくと便利です。
■旋回のヴェスペネイト
効果を使い終わった後のデュガレスの上に乗ります。
1200バニラが2500貫通かつ除去されてもロケット蘇生でアドバンテージを稼げるモンスターに早変わりするのは本当に革命的ですね。
■No.12刻不知のデュガレス
もう何度も名前が出てるので今更ではありますが、ロケットを絡めてエクシーズ召喚を狙います。手札交換効果はドローが先なので、2ドローでバックショットを引いたならロケットで持ってきたマガジンを手札に残し、引けなかったならマガジンを捨てるという風に、最低限を担保しながら上振れも狙えるので使いやすいです。
蘇生効果もロケットの効果を2回使うことで即座にデビルの召喚条件を満たしたり、潤滑油として申し分のない働きをします。(こちらはデメリットがかなり重いので使うなら確実に仕留めたいところですが)
今はEXに多くの役割を持たせているので1枚採用ですが、ヴェスペネイトと一緒に複数枚採用してもいいと思います。
今の構築には入っていませんが、炎属性なので炎王炎還の的になれたり応用力の高いモンスターです。
注意点はデメリットを次のターン忘れないようにすることです、かなり忘れます。
■聖光の宣告者
メインデッキを圧迫しない範囲でデビルを持ってくる手段を模索した結果見つけたエクシーズモンスターです。
効果としてはサルベージですが、マガジンで墓地に送ること自体は容易なので実質サーチみたいなものです。
ただ、トライデントを用意する作業と並行して行うとやはり負担が大きいのでこれもまた狙えるなら狙うくらいで構築しています。
単独では役に立たないので素材とした2体が実質的にディスアドバンテージになってしまうのが痛いですね。
■LL-リサイト・スターリング
相討ちしたくて入れました。
大抵の盤面では同じ素材で天輪出した方がいいことの方が多いです。
カウンターと併用すれば相手だけ2倍のダメージを食らうことになるので、出すならそれを狙っていきます。
自身の打点が低いので他にモンスターを用意する必要もなく、実行しやすいです。
■灼熱の火霊使いヒータ
取り敢えず出せるなら出しておく位置にいるモンスターです。
破壊された時のサーチ効果でロケットを持ってこれるので次ターンの切り返しに貢献してくれます。
ただ、受動的な効果ですので過信し過ぎるのは禁物です。
相手の墓地から釣る効果は仮想敵がそう多くないので使えたらラッキーくらいに思いましょう。
6.ヴォルカニック以外のメインデッキのカード(B)
■亡龍の戦慄-デストルドー
非チューナーを対象として特殊召喚すれば、確実に7シンクロを出せるチューナーです。
一応初動でハリファイバーを展開する為にも使えますが、初手でライフを半分切るのはかなりリスクが高いので、よっぽど手札が悪い時以外は控えた方がいいです。
トルドーさえ墓地に置いておけばライノセイバー成立がかなり簡単なので、露払いにリソースを多く割くことができます。
■D-HEROディアボリック・ガイ
ジェットロンが大体の場面で墓地にあるので、特殊召喚できるレベル6非チューナーということで採用しています。
ドローするカードが結構多いので墓地に落ちたらさっさと効果を使った方が身のためです。(何回かやらかしました)
■クイック・シンクロン
調律の選択肢として1枚採用しています。
EXデッキの構成上シンクロ素材にはできないので、主にハリファイバーの素材として活用します。
初動以外では概ね調律でのサーチ先はこちらになります。(ジェットロンが大体墓地にいるので)
■水晶機巧-ローズニクス
墓地効果でトークンを出す効果を持っていますが、出てくるトークンがレベル1のためシンクロ素材に使いやすいです。
オライオンは展開中に落ちることがよくあるので、初動以外でスクラップ・リサイクラーから落とすならこちらにしておいた方が無難です。
■タックルセイダー
マガジンでバックショットを撃ってなお、相手の展開が危険水域まで達しそうな場合にベアトで投げつけます。
コストに使ったりしても相手のモンスターでの妨害を消せますが、当然単体では何もできないのでこの役割のカードは1枚でいいと思います。
彼岸の悪鬼ファーファレル辺りが入れ替え枠ですが、こちらは相手の永続魔法・罠も一時的に返すことができるのが便利です。
■スクラップ・リサイクラー
ハリファイバー立てるための初動要員です。
2ターン目以降はスクラップ・ワイバーンにもなれるのがいいところですが、無理してスクラップ・ゴーレムまで入れる必要はないかなと思います。
■幻獣機ハムストラット
ハリファイバーの項目で書いた展開で使用します。
素引きしてもオライオンの墓地効果で捌けるので特に問題ないのが便利です。
おろかな副葬で既にマガジンが墓地に送れてる場合はたまに普通に伏せます。
■幻獣機オライオン
これもハリファイバーの項目で書いた展開で使用します。
墓地から除外して発動する効果で2枚目以降のオライオンも手札から出せるので、デッキからのランダム落としで落ちる可能性を高めるためにも3枚入れておいていいと思います。
因みに除外して発動する効果は名称ターン1がないので、複数枚手札に握っている場合はすぐに素材として墓地に送ることで連続して出すことができます。
■一撃必殺!居合ドロー
墓地効果も持ったカードを大量に積んであるので、それでワンチャンを作りつつ墓地のバレットやハリファイバーなどをデッキに回収していきます。
タイプBでは墓地肥やしの重要度が高いので貪欲な壺より優先して採用しています。
成功するとアハハハハーってなってしまうことだけが欠点です。
■禁じられた一滴
処理が難しいモンスターへの対応として入れています。
フィールドに置いてあるマガジンをコストとして墓地に送ることができるので奇襲的にマガジンを起動できます。
■調律
ハリファイバー初動用のカードです。
オマケの1枚落としでマガジンなりモンスター増やせるカードが落ちれば丸儲けですが、稀にバックショットが落ちて全てがおじゃんになるので、初手で他の手段でハリファイバーを立てれるようなら温存しておきます。
後手スタートの場合、手札を減らさずに墓地にカードが2枚溜まり居合ドローを早めに使いやすくなるので、積極的に使っていきます。
特に説明は必要ないかなと思います。
非チューナーにもチューナーにもなれるので展開に応用が利きます。
■機甲部隊の超臨界
ベアト、副葬で落とす用のカードです。
類似効果の中でも除外から回収できるのが優秀で、自己再生したジェットロンやシンクロチューナーを呼び出したハリファイバーもデッキに返すことができます。
マシンナーズをデッキに入れてないため伏せて使うことはできませんが、手札を切るカードも大量に投入しているので特に問題はないです。
しばらくはスクラップ色濃いめにしつつ緊急ダイヤとマシンナーズ・カーネル入りでやってましたが、そうすると単体で機能しないカードが多すぎるのと、ヴォルカニックとしてのリーサルから離れていってしまうのでオミットしました。
7.ヴォルカニック以外のEXデッキのカード(B)
■重爆撃禽ボム・フェネクス
基本的にライノセイバーからの展開でのみ使用します。
そこで書いた展開ルートの通り、天輪の蘇生を絡めれば一気に与えられるダメージが増えます。
■サイバース・クアンタム・ドラゴン
I:Pマスカレーナを素材とした双穹の騎士アストラムを倒せる手段として採用してます。
ライノセイバーを出すためのギミックを使って出します。
お守りです。
■アクセル・シンクロン
ラドン展開でレベル6にしてベアトのエクシーズ素材に使います。
超臨界でハリラドンと一緒に戻せば幻獣機トークン+オライオンで出してレベルを4に下げてもう1体のトークンとレベル7シンクロに繋げられます。
ただ、ラドンを展開に絡める都合上Fマジシャンからのボムフェネという動きはできないので取れるダメージは減ります。
■永遠の淑女ベアトリーチェ
ラドン展開を使って先手で立てにいきます。
出したらまずはマガジンを落としますが、2枚目は状況を見てタックルセイダー、ライノセイバー出す用のモンスター、2枚目のマガジン、超臨界などから選択します。
EXデッキに余裕がないので夫は不採用です。
■幻獣機アウローラドン
なんでもできる君です、ヴォルカニックではベアトを立ててもらいます。
基本的に自身の効果コストでリリースされることがほとんどですが、ハムを素引きしている場合はこのカードをリリースせずに残せます。(自身をリリースすることでかわせる無効効果は結局、次のハムに撃たれてしまうと結果は同じなので意識して自身をリリースする必要は別にないです)
1体リリースでの破壊効果は対象を取らないので、生きてターンが帰ってきた場合確実に相手のバックを1枚剥がせてお得です。
効果発動後はリンク召喚が封印されてしまうので、超臨界で戻してもう1度使うのはアクセロンの項目で書いた通りラドンを絡めないと7シンクロが立たない時くらいですね。
■スクラップ・ワイバーン
2ターン目以降にリサイクラーから立てるモンスターです。
破壊効果が対象を取らないため、確実に相手のバックを削ることができます。
相手の選択肢を奪えるのが優秀ですね、
ワイバーンといえばスクラップ・ゴーレムを絡めた展開ですが、素引きが非常に重いので上振れは狙わずリサイクラーのみに留めています。
効果が通る前提ならばリサイクラー出すだけでもユニコーンに繋げて相手のカードを2枚弾けるので、十分仕事ができていると思います。
■トロイメア・フェニックス
バック破壊要員です。
ワイバーンで出したリサイクラーともう1体で立てれば相互リンクになり手札交換も狙えます。
炎属性ですので、後々炎属性サポートが増えれば更に便利になるかもしれないです。
■プロキシー・F・マジシャン
EXデッキに用意できる生きた融合魔法です。
融合モンスターをリンク先に出せば、手札から打点1000以下のモンスターを特殊召喚できる効果も持っていて、バレットを出して天輪の素材とできます。
この効果がなければボムフェネ融合後に天輪という動きの実現はちょっと大変になっていたので非常にありがたいですね。
8.さいごに
とりとめのない乱文でしたが、最後までお付き合いいただきありがとうございます。
この記事を見て「ヴォルカニック組んでみようかな~」って人が現れたら私は嬉しいです、是非研究して良いギミックを紹介してください。
それでは、いつになるかは分からない次の記事でお会いしましょう。
Fire!🔥